佐藤健、本気で謎解きに挑む“頼れるかっこよさ”「佐藤健&千鳥ノブよ!この謎を解いてみろ!」

2022/01/25 18:01 配信

バラエティー コラム 連載

番組の根本を支える佐藤健のかっこよさよ

佐藤健 ※ザテレビジョン撮影


謎を作る方がこれだけ気合いが入っているのである。謎を解く方だってプレッシャーを感じるだろう。そこで輝くのは、デスゲームなのに「一番楽しい仕事」と嬉しそうに話す佐藤健のかっこよさである。

秘密結社Qに逆らうとこうなるぞ、みたいな茶番には「えぇ〜!」「(ゲームから)降りようかな……」としっかりと乗っかりつつも、謎解きが始まれば冷静沈着。小問にはあっという間に答えを出し、残り時間がカウントされても動じない。「ヤバい!時間が無い!」といったテレビ的なリアクションはノブらに任せ、答えを探るまなざしは真剣そのものだ。

かといって、「一人でどんどん先に進むので周りがついていけない」ということもない。試してみたいことは仲間に協力を仰ぎ、正解すれば答えに至った道筋を丁寧に説明する。誰かが「これってこういうことかな……」とつぶやけば、「それですよ!」としっかり拾う視野の広さもある。

チームでの謎解きはコミュニケーションがカギを握る。お互いが持つ情報を交換したり、誤った方向に進む仲間を説得したりできないと、制限時間内に目的を達成することは難しい。佐藤健が頼れるリーダーとして活躍するからこそ、謎を作る側は全力でぶつかれるし、視聴者も「あの佐藤健をもってしても……!?」と、手に汗握り見守ることができるのだ。

番組終盤には秘密結社Qのボスと佐藤健が対峙する場面がある。「ライアーゲーム」(フジ系)を彷彿とさせる知恵比べでは、立ち振る舞いのスマートさ、じっと考える横顔、ボスを真っ直ぐにとらえる視線……と、この番組の佐藤健のカッコよさが全て集約されているので、ぜひ見届けてもらいたい気持ちでいっぱいである。

本気で謎を作る人たちと、本気で謎を解く人たちが、本気でぶつかり合う様子を見せてくれる「佐藤健千鳥ノブよ!この謎を解いてみろ!」。成功するのか失敗するのか、どちらもありうる展開は、もはやバラエティではなくドキュメンタリーだ。なお、記事執筆時点(1月25日)では過去2作も含めて見逃し配信がされている。

文=井上マサキ



関連人物