――演じたサエの印象を教えてください。
サエは孤独な狩人であり、ミステリアスなところがあります。能力は高いけれど、すごく不器用で、自分を出さないように生きてきた人なんだろうなと思いました。それこそ最初は主人公・ヴァン(声:堤真一)の命を狙って後を追っているので、敵っぽくみえると思うのですが、ヴァンたちと出会うことで人間味のある人物へと変わっていきます。それでも人となれ合うのではなく、自分というものをしっかり持っている。そういう意味では、野生動物に近い印象を受けました。
――サエの心の変化も見どころになっていますね。
当り前のことですが、アフレコはサエが言葉を発するシーンだけ録るので、完成した作品を見たときに「あ、ここにもサエが映っている」と思ったところがいくつかありました。もちろん、そこにはちゃんと意味があり、自分の任務のためだけに動いていたサエがいろんな人のために行動するようになっていく変化を表しているんだろうなと。それがすごく伝わってきたので、そういった細かい部分まで、しっかり描いてくださっているのだなと感じました。
――サエは狩人なので戦闘シーンもたくさんありました。その収録のときには実際に殺陣を習うように動きの指示も受けていたそうですね。
はい。ただ、あまり動いてしまうと雑音が入ってしまうので、飛んで、受けて、次は剣で戦うといった動きを一度頭の中に入れてからやるようにしていました。そうしないと動きと声のタイミングが合わないんですよね。今までにないアフレコ体験だったと思います。
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