――完成した作品を見ての感想を教えてください。
自然の描写がとても美しく、キャラクターたちの服装もどこか懐かしくなるような感じで、こういうワクワク感はファンタジーならではだと思いました。あと、動物がたくさん出てくるのもステキですよね。この作品に出てくるシカは、私たちの知っているシカではなく、いろんな能力を持っているシカなので、こうやって人間が乗れるシカが本当にいればいいのになと思いました。
――シカがお好きなのでしょうか?
私の子どもたちが大好きなんです。娘は全身シカの洋服を着ていて、靴下とか、髪どめ、靴も全部シカで(笑)。今は難しいですが、奈良にはシカグッズの専門店があるらしいので、いつか行ってみたいです。
――最後に、これから作品を見る方にメッセージをお願いします。
大自然の景色が気持ちいいぐらいたくさん出てくるので、旅行に行くような気持ちでファンタジーの世界を楽しんでいただけると思います。私がこのお話をいただいたときはコロナなんてまったく考えもしない時期だったのですが、上橋先生の小説を読んだときにもファンタジーではあるけれど、今の社会にマッチした問題提起が込められていたり、普遍的な人間ドラマが描かれていたりしているなと感じていました。結果的に、映画はコロナの影響で1年以上の延期になりましたが、逆に今のこの時期に公開されたことで、より作品のメッセージが伝わるのではないかと思っています。ぜひご覧ください。
◆取材・文=馬場英美
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