理想の上司・内村光良、“背中で語る”リーダーシップ…著者が語る「令和的リーダー」の素養

2022/02/03 08:30 配信

バラエティー インタビュー 独占

畑中翔太氏が出版した「チームが自ずと動き出す 内村光良リーダー論」(朝日新書) ※提供写真

お笑いコンビ・ウッチャンナンチャンの内村光良は、明治安田生命が今春入社予定の新社会人を対象に実施した「理想の上司ランキング」で6年連続1位となり、また4月からは新レギュラー番組「あしたの内村!!」がフジテレビ系でスタートするなど勢いが止まらない。そんな内村についての著書「チームが自ずと動き出す 内村光良リーダー論」(朝日新書)を昨年に出版した畑中翔太氏は、“リーダーとしての内村”について「おそらく意図的ではなく無意識的に行っていることがすごさ」と評する。また、内村が様々な番組から求められる理由について、「一緒にずっと仕事をしたい人である」ことを挙げた。

中川大志も「本当に大好きなんです」…リーダー・内村光良のすごさ


――内村光良さんを対象に、「リーダー論」をテーマに執筆しようと思った理由、きっかけをお聞かせください。

「理想の上司ランキング」で長年1位を獲得している内村さんですが、自分自身が広告制作の撮影現場で初めてご一緒させていただいた時に、内村さんが周囲のスタッフやエキストラさんに気を配ったり、周りを鼓舞したりする現場での立ち振る舞いを見て、「こんな人が職場のリーダーだったら楽しいだろうな」と純粋に思いました。その時に、「理想の上司ランキングがただの世間からのイメージではなく、内村さんご本人が本当にそういった“資質”を持っているのではないか?」と思うようになり、芸人・内村光良さんを「リーダー」という視点から因数分解してみようと考えたのが執筆のきっかけです。

――執筆にあたり関係者の方々へ取材をされたとのことですが、その中で印象に残った発言があればお聞かせください。

取材の中で、俳優の中川大志さんに座長としての内村さんのことを尋ねたときに、「(内村さんのことが)もう本当に大好きなんです」と、30歳以上も年齢の違う中川さんの口から躊躇なく、「大好き」という言葉が出てきたのはとても印象的でした。私たちも普段上司や先輩に対して、「尊敬する」「信頼している」といった感情は持つことはありますが、リスペクトの感情を超えて「大好きだ」と思わせるところが、座長として、MCとしての内村さんの“最大の強さ”なのだと感じました。またそれこそが、「リーダーのためにチームが自ずと動いてしまう」究極の要素なのではないかと思います。

内村光良は芸能界の“令和的リーダー”、求められる理由は「一緒に仕事をしたい」


――著書執筆を通して改めて感じた、内村光良さんのすごさをお教えください。

この書籍では、全編を通じて30個以上のリーダーにおけるポイントを抽出していますが、おそらくご本人はこれらを「意図的ではなく無意識的に行っている」ことが、改めて感じた内村さんのすごさだと思います。チームモチベーションを上げるためにリーダーとしての振る舞いを意図的に行っていると、その意図が透けて見えてしまうこともあるのですが、内村さんはこれらを特に狙ってやっているわけではなく、「内村さんが内村らしくいる」ことが本書で言うチームを動かすリーダーの背中になっているのだと思います。

――著書発売以降も、内村さんは新番組スタート決定、「スクール革命」ゴールデン特番放送など、絶好調です。内村さんがここまで様々な番組から求められる理由はどこにあると思いますか。

もちろん、内村さんが「番組を面白くしてくれる人」であるということは大前提ですが、関わる多くのスタッフや共演者さんが「内村さんとの現場が楽しい」と純粋に感じている部分も大きいのではないでしょうか。テレビであっても、舞台でもあっても、結局は会社や組織と同じ、「人と人との現場」の繰り返しです。番組をよりよくしてくれることも重要ですが、それ以上に「一緒にずっと仕事をしたい人である」ことが、内村さんが今でも多くの番組から求められる理由なのではないかと思います。

――著書を通して読者に伝えたいことをお聞かせください。

この著書は内村光良さんの仕事における姿勢や行動から、リーダーとしてのヒントを紐解いたビジネス書です。社会が変化し、私たちの価値観も変化する中で、昭和的・平成的ながむしゃらな働き方が「正」とされない現代において、後輩や部下の育成や指導のアプローチに悩まれる方も多いと思います。その中で周囲に強制的に行動させるのではなく、リーダー自身の姿勢や行動で、いかにチームメンバーを自ら動かすことができるのかが“令和的リーダー”の重要な要素だと思います。ぜひ、芸能界のリーダー・内村さんの背中から、明日からでもできる1つ1つのアクションを学んでいただければと思います。

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