タカアンドトシの番組『ジンギス談!』、「北海道出身にとってのホームグラウンド」で繰り広げられる“素のトーク”

2022/02/02 18:30 配信

バラエティー コラム 連載

タカアンドトシ ※ザテレビジョン撮影

テレビ番組に精通するライターの前川ヤスタカが、地方番組に注目し、レビューしていく。今回はHBC北海道放送で放送されている「ジンギス談!」(毎週金曜深夜0:20-)を取り上げる。

“素のトーク”が繰り広げられる「ジンギス談!」


タンスの上に並ぶ豪快にシャケをかじる木彫りの熊、札幌時計台の置物、そしてジンギスカン鍋。昭和の北海道の和室をイメージしたという「ジンギス談!」のセットである。

ジンギス談!」は2017年に始まったタカアンドトシをホストとして、札幌のスタジオに様々な芸人ゲストを招くトーク番組。番組開始当初は、ゲストの出身地にまつわるトークが中心だったが、徐々にそのコンセプトは薄れ、今はいくつかのテーマに沿って話すシンプルなトーク番組となっている。東京キー局の番組では比較的企画メインの番組が多いタカアンドトシだが、この番組では素のトークをたっぷり聞くことができる。

「北海道出身者にとって圧倒的なホームグラウンド」


ジンギス談!」が他のトーク番組と決定的に違うのは、この場所が「北海道人にとって圧倒的なホームグラウンド」という点だ。

札幌のスタジオで、北海道を代表する芸人タカアンドトシがホスト役。加えてアシスタントには道産子のモデルやアナウンサーが起用され、セット奥の床の間には「地元愛芸人」と称される北海道出身芸人たちが陣取る。

さらにいえば、北海道は「地元愛が強い都道府県ランキング」1位の常連であり、「魅力度ランキング」でも13年連続1位という状況。郷土の自慢は盛り沢山で地元大好きな北海道人の集う場所に、単身乗り込む他都府県の芸人。この構図で自身の故郷をアピールするのはかなり分が悪い。和気あいあいでお互いを褒め合う「ケンミンSHOW」とはわけが違う。