現場ではドヤ顔で演出? 玉城ティナが初監督作品への思いを語る『アクターズ・ショート・フィルム2』インタビュー

2022/02/04 20:00 配信

ドラマ 映画 インタビュー

不安は見せずに現場ではドヤ顔で演出(笑)

主演の琉花、奥平大兼を選んだのも玉城ティナ自身

――現場で演技指導はされましたか?

本読みの段階である程度、琉花さんも奥平さんも方向性を理解してくださっていたので、現場で大した演技指導はしていません。琉花さんには「こういう仕事をしている人にしか言えないセリフがあると思います。琉花さんなら分かってくださると思うので、言わされているような感じが出ないようにお願いします」とはお伝えしました。本当は、私がお芝居について語るなんて、私の方こそ教えてもらいたいくらいなんですけど。でも監督が不安そうだと役者さんはもっと不安になってしまいますよね。ですので、不安は見せずに現場ではドヤ顔で演出をしました(笑)。「カット」の掛け声も恥ずかしがらずに言いましたよ。

――監督として作品を手掛けられて、新たに発見した映画の面白さはありますか?

最初に想像していたものと、良い意味で全然違うものになりました。その想定外の物事を受け入れながら、新しいものを作っていく経験が面白かったです。新しく生まれたものも、それはそれで自分の作品として受け入れていく感覚というか。

――最初はどんな作品を想像していたんですか?

完全にワンシチュエーション、ワンカットでの撮影を考えていました。それが作品に合っていると思ったからです。ですが、実際に現場に入ると撮影予定の部屋が狭くて、ワンカット撮影だと、どうしても人や機材が入り込んでしまう。現実的に無理だろうとなりました。そこで、スタッフさんたちと相談しながら、カットを割って撮影することに変えました。ワンカット撮影を諦めることになったんですが、カットを割ったおかげで、今度は役者さんの魅力を引き出すことができました。実際に撮ってみないと正解は分からないんだなと思いましたね。構想と現実の違いというか、手法だけにこだわらなくて良かったんだなと分かりました。