――演じられたフィービーは、風変わりと言われながらも自分の好きなこと(科学)に熱中しますが、上白石さん自身が小さい頃にハマっていた事はありますか?
詩を読むのがすごく好きでした。小学5年生の時に谷川俊太郎さんの詩を読んで“うわっ、言葉ってすごく面白い!”と衝撃を受けて、そこから谷川さんの詩集を読み漁りました。教科書に載っているもの以外にも、小学生でも分かるような“ひらがな”で書かれた詩もあって、完全にハマりましたね。フィービーと同じく、あまり友だちと共有出来る話題ではありませんでしたが、詩集は今読んでもすごく面白いと感じるので、自分が好きだと感じるものに没頭出来たのは良かったなと思います。
――映画には登場人物それぞれの信念が描かれていますが、仕事をするうえで大切にしていることはなんでしょうか?
自分が関わる作品1つ1つについて、ちゃんと調べたり本を読んだりと突き詰めてから現場に行くように心がけています。そこで得たものは今後の自分の人間性にも繋がっていくと思いますし、演じる人物の背景を掘り進めることで、作品に対しての愛情はより増していくので「その作品が好きだ」と言い切れるようになってから現場に行きます。
それと、作品は他のキャストさんやスタッフさんたちと一緒に作り上げるものなので、みんなが心地よい関係でいられるようにというのは考えるようになりました。