ベストセラー作家・池井戸潤作、累計発行部数50万部突破の『シャイロックの子供たち』(文春文庫)が、2022年にWOWOWでドラマ化することが決定した。
本作は、池井戸潤が「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と明言し、作家人生の転機として位置付けている。タイトルの『シャイロック』とは、シェイクスピアの戯曲『ヴェニスの商人』に登場する強欲の金貸しのことであり、本作は銀行を通して、普通に働き、普通に暮らすことの幸福と困難さを鮮烈に描いた物語となっている。
物語の舞台となる、東京第一銀行・長原支店は中小零細企業が主な取引先の小さな店舗。出世街道を外れた課長代理・西木雅博をはじめ、家族を支える真面目な女性行員、エリート策略家の支店長、業績のためにはパワハラも辞さない副支店長、業務課エースなど、個性豊かで一癖ある行員たちが皆それぞれの事情や葛藤を抱えながら働いている。
ある日、長原支店で100万円の現金紛失事件が発生する。女性銀行員が犯人として疑われるが、紛失事件を追っていたはずの西木が突然、失踪してしまう。現金紛失事件と西木の失踪という2つの謎が長原支店の行員たちの物語と交差していく。
監督は鈴木浩介、脚本は前川洋一が務め、主人公・西木をはじめとする登場人物たちを演じるキャストは後日発表。