――それぞれの役柄を演じる上で意識したことはありますか?
佐藤:漫画原作なので、原作に忠実でなければならないと思うんですが、一人の人間を演じたときに、そこに嘘がないようにしたいなと思っていて。漫画だから成立するけど、実際に人間が演じると現実味がなくなることもあったりするので、せりふの語尾とか、監督に「ここはこうして良いですか?」と相談しながら演じました。
――市川という人間を演じる部分で苦労した点はありますか?
佐藤:本音を伝えられないけど相手の事は好き、だけどこの気持ちを伝えられないというもどかしさをどう表現するかはすごく悩んだ部分です。また、モノローグが多い作品だったので、モノローグのある場面での表情や間、視線の送り方は自分なりに考えながら演じました。
――見上さんは美紗緒を演じる上で意識したことはありますか?
見上:美紗緒は真っ直ぐで、自ら傷つきに行ったりするのですが、私は傷つきにいかないようにするタイプで。恋愛であんなに泣いたりはしないので、自分とは違う部分もありますが、思っていることが顔に出ちゃうところとか、独り言を喋るところとか、自分に近い部分から美紗緒のキャラクターを探っていきましたね。
――お互いに、俳優としてすごいなと感じたところを教えていただけますか?
佐藤:良い意味で、役と見上さんの境目がないんですよね。台本に書かれていることを演じるから先の展開が分かっているのに、初めて見たかのようなリアクションをするので、すごい女優さんだなと思いました。普段から自分がこの世界に居たらどう思うのかなということを意識されているからこそ生まれるリアクションだと思います。
見上:かいかぶりすぎですよ…!私、何も考えてないから初めて起きたことのような気がしちゃうんです。脳が騙されちゃってて…書いてあることを忘れちゃうんですよね。都合の良い脳をしてます(笑)。
佐藤:それはすごい才能…!
――見上さんから見た佐藤さんのすごいところはどういうところですか?
見上:本当に紳士なんですよね。真面目さがにじみ出ていて、台本もすごく読み込んでいるなという形状になってるし、沢山書き込まれています。
佐藤:形状…(笑)。
見上:あと、イチとして格好良くあるにはというところをすごく追及されていて、ちょっとした仕草でもこういう風に動こうと決めてらっしゃるんだなというのが伝わりました。でも、決めたお芝居をするわけではなくて。真面目に考えて組み立てて来ているのに、それを一回捨てられる勇気がすごいなと思いました。
佐藤:ありがとうございます…!
――完成された作品は見られましたか?
佐藤&見上:2話まで見ました!
佐藤:僕4回ずつ見たかな…(笑)。こういう役柄を演じたことがなかったので、自分がどう映るか分からなかったんですが、物語の構成とかモノローグの入り方とか、想像とは違った映像になっていて面白いなと思いましたし、すごく誇れる作品になったなと思いました。
見上:作品全体の構成としてすごく面白いなと思って、1話、2話セットで見て面白さが分かってくると思うので、早くみなさんに見ていただきたいなと思います!
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