中川翔子、YouTubeの影響でテレビの仕事も増加「本当に始めて良かったなと思っています」

運命を感じました


――映画の主人公・しまじろうと誕生日が同じなんですよね?

そうなんです。同じ5月5日ということで、小さい頃から毎年意識していました。それがついに、こうやって一生に残るようなことを一緒にできるなんて。お話を頂いた時は「来たっ~!」て感じでした。本当に「来たっ~!」って言ったと思います(笑)。何か運命を感じました。

――運命を感じた作品の脚本を読んだ感想は?

今日(取材当日)、試写会で完成した映画を見ることができたんですけど、これは“泣き映画”でしたね。途中から「涙腺が無理~!」ってなって号泣しました。初めての母親役で、実際に子どもがいるわけじゃない私でもこんなに泣けちゃうので、親御さんからしたらたまらないですね、この子どもたちの成長物語は。子どもたちにとっても手拍子をしたり、声を出さずに参加できるということで、“ファーストシネマ”(初めての映画館体験)としてぴったりだなと思いました。

――子どもたちの「成長物語」として魅力を感じた部分は?

この作品を見ることで、絶対に見る前より友達に優しくしようとか、大好きな人のことを褒めてあげようとか、そういう発見がいっぱいあると思うんです。それは子どもだけではなく大人にも同じことが言えるような気がして。

今はいろいろなお母さん像があって、働きながら子育てをしている方も多いと思うんですよ。忙しい毎日の中で、子どもとちゃんと会話ができていなかったな、子どもが投げ掛けてきたことに応えてあげられていないなっていう思いを私が演じたエメラルダ女王を通して共感したり、考えさせられたりするのかなと。エメラルダ女王にとっても新しい発見があったので大人も成長できるという意味では、きっと大人も1人で見に行ったら泣いちゃうと思います。

シンプルに“優しさや包容力”を意識


――“お母さん”を演じる上で工夫した点は?

以前「ポケモン」の映画でジョーイさんの声を担当させてもらった時に小さい頃からの憧れのお姉さんだっていうイメージがあったから、そのままお姉さん感を出そうと思ったんです。でも、音響監督さんに「今でも十分大人だから、そこからさらにお姉さん感を出すとすごく大人になっちゃう」と言われて。むしろ年齢を下げるぐらいでやって、と言われた時にハッとしたんです。

今回も、まだ自分が母になっているわけじゃないからといって“母味”を出そうとし過ぎると、またズレちゃう気がして。考え過ぎず、シンプルに優しさや包容力ということを意識しながら演じました。

――しまじろうとパール王子の印象は?

しまじろうはすごくイケメンで運動神経が抜群。パール王子が悩んだ時に「今はちょっと見守ってあげよう」って言える子なんです。子どもって一日、一瞬でどんどん変化していく。しまじろうも大人が見ていない時間を経てすごく成長するんですよね。

パール王子も習い事をいっぱいやらされたりして、もう嫌だよ僕にはできないよって落ち込んじゃうけど、しまじろうたちと出会って変わっていくんです。きっと、同世代の友達がいなかったんでしょうね。しまじろうから「君はいろんなことをやっていてすごいじゃない」って、ちゃんと言葉で褒められたことがうれしかったんだろうなって思います。

王子だけど威張っていなくて「これはみみりんが頑張ったんだから、みみりんがやって」と素直に言える子。決して自分の手柄にはせず、相手のことを思いやることができるところがいいですよね。

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