――景色がきれいですけど、どこで撮影したんですか?
沖縄県の本島で撮影しました。沖縄って言われなかったら海外みたいですよね。写真集の定番のような場所ですけど、今までに行ったことがないようなプライベートビーチで撮影したりして。開放的になれる場所も多くて 気持ち良く大胆な気持ちになれました。
――撮影期間は?
3日間です。水着を含む衣装の点数も多かったですし、いろいろな場所で撮った濃密な時間でした。そのボリューム感が伝わるといいなって思います。
――ボリュームといえば、ハンバーガーを頬張っているカットが印象的!
あれは3日目のラストに撮った写真。もう思いっきり食べてもいいだろうと思ってガンガン食べました(笑)。食べることが大好きなのでうれしかったです。パフェの写真はまだ撮影半ばということもあってムチャはできなかったんですけど、生クリームが好き過ぎて顔を埋めてしまいました(笑)。
――個人的に好きなカットは?
引きのバックショットです。引いている写真だけどインパクト大。横から胸のラインが見えるし、ウエストから腰にかけてのラインもすごくきれいに撮っていただいた奇跡の1枚です。
――撮影で苦労したことは?
その奇跡の1枚が撮れた場所は、足に刺さるぐらいトゲトゲした岩場だったんです。あの写真、実はつま先立ちしているんですよ。めっちゃ澄ました顔をしていますけど、今転んだら大変なことになるなってヒヤヒヤしながらカメラの前に立っていました。おかげで全身に力が入って、いいボディーラインに(笑)。
――岩場や海で撮ることが多い“写真集あるある”かもしれませんね。
髪の毛を沈めて海に浮かんでいるような写真やCMに憧れていたので、ずっと撮ってみたいと思っていたんですけど…。私、カナヅチなんです(笑)。子どもの頃は水に顔をつけることもできませんでした。2年ぐらい水泳を習ってもビート板を使って何とか浮く程度。全然泳げないんです。
――今も泳げないまま?
犬かきだったら、本気出せば3mぐらい…。
――ほぼ、ひとかきじゃないですか(笑)。
そんなレベルです。全然進みません(笑)。でも、今回はどうしても海に浮いている写真が撮りたくて。ヘアメークさんやスタイリストさんたちにお願いして、4方向から腕と足をつかんでもらって撮ることができました(笑)。
――だから、アップだったんですね?
そうなんです。無理やり浮いているんですよ。不思議なもので、つかんでもらっているのにどんどん沈んでいくんですよね、体って。
――力を抜くといいんですかね?
みんなから「力を抜いて!」って言われたんですけど、それができたらカナヅチじゃないんだよって思いながら(笑)、半分溺れそうになって撮りました。完全にパニック状態。心は穏やかじゃない、決死の1枚になりました。
――デビューから10年ということですが、初めてのグラビア撮影のことは覚えていますか?
めちゃめちゃ鮮明に覚えています。西條彰仁さんに撮っていただきました。西條さんはすごくおちゃめな方なんですけど、その時は怖く見えてしまって。とにかく分からないことだらけということもあって、ずっと緊張していました。
表情を作る余裕もないから、終始カメラをにらみつけているような写真ばかり。デビュー当時は表情を緩めることができなくてよく怒られていました。
今では「柔らかくなったね。優しい顔になったね」って言われることが多くなって、表情やポーズのパターンも増えたと思います。
――これからの10年に向けて思うことは?
とにかく、楽しんでやりたいなという気持ちがあります。20代前半の頃は、どちらかというと葛藤の方が大きかったような気がします。もちろん、楽しい時間も同じぐらいありましたけど、ずっと焦っていて毎日働かなきゃダメだって思っていました。
それはそれでいい思い出なんですけど、今の方がいい感じに肩の力が抜けて楽しみながら仕事ができているのかなって。これからもいろいろなものに興味を持って、それがまた仕事に反映されたらいいなと思っています。
◆取材・文=月山武桜
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