本作でミュージカルに挑戦、プロデューサーとしても名を連ねるアダム・ドライバー。本作に出演するにあたって「ミュージカルという点でいうと、『マリッジ・ストーリー』で仕事をしたマイケル・ラフターにから何か月も歌の特訓を受けたね。音楽と脚本を担当したスパークスと監督のレオスが求めるサウンドはとても明解で、物語を語ることが最優先だった」
「バックアップで録音したけれど、全部を生でも歌った。どの程度が本編で使われたのかはわからないけど、ほとんどが生で録音されたものだと思うよ」と、興奮冷めやらぬ様子で語っている。
35年間で発表した⻑編作品は6本と寡作ながら、その卓越した演出力と圧倒的な美的センスによって、常に衝撃を与えつづけてきた映画監督レオス・カラックス。
1984年、24歳でカンヌ映画祭に登場した「ボーイ・ミーツ・ガール」、“アンファン・テリブル”(恐るべき子ども)と、カラックスの名を世界中に知らしめた「汚れた血」、二度の撮影中断に見舞われながらもロングラン大ヒットを記録した「ポンヌフの恋人」、ハーマン・メルヴィルの小説を原作に映画化を挑んだ「ポーラX」、そして謎に満ちた迷宮的な内容が高く評価された「ホーリー・モーターズ」。その一作一作で、既存のジャンルを軽々と超える、新たな映画体験を生み出し、世界中に熱狂的なファンを獲得している。
そんなカラックスの作品の中でもアネット」は、「ホーリー・モーターズ」以来8年ぶりとなる最新作となる。
ロサンゼルス。 攻撃的なユーモアセンスをもったスタンダップ・コメディアンのヘンリーと、国際的に有名なオペラ歌手のアン。“美女と野人”とはやされる程にかけ離れた二人が恋に落ち、やがて世間から注目されるようになる。だが二人の間にミステリアスで非凡な才能をもったアネットが生まれたことで、彼らの人生は狂い始める。
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