幼少期に受けたいじめについても細かく書かれていることもあり、西野から「いじめのことを書くのに葛藤はあった?」と聞かれると、「基本的には子どもって未熟なものだと思ってる。でもある年、地元のお祭りに僕たちがコンビで呼ばれて、いじめをしていた子とたまたま再会して、つい晒し上げるみたいな態度をとってしまったんですよね」とエピソードを語るナダル。
「それを見た母から『あんなこと二度とするな! はっずかしい子! 子どももいるのに!』ってものすごい剣幕で怒られた。おかんから『相手の子もかわいそうでしょ』って言われて、これはとてもデリケートな話だって実感した」と語った。
当時のいじめを振り返り、「学生の頃は学校がすべてだし、そこで上手くいかないと世界の終わりみたいに感じちゃう。今みたいにネットやSNSが当たり前やと、LINEで仲間外れにされるようないじめもあるらしいし、その辛さは想像ができない。それでも、僕が思うのはいじめられていた世界ってすごく小さいってこと。それをいじめに悩んでいる子に伝えていきたいね」と昨今のいじめ問題にも言及。
「人間関係に疲れてしまった人や、人に言われることを気にしてしまう人にもきっと刺さる内容になっていると思う。ナダルもこんな人生だったのか、じゃあ私も頑張るかって思ってくれたら、それでいい。ナダルという名前で嫌悪感を持たれてしまうかもしれないけど、ぜひ一度手に取って読んでほしいですね」と締めくくった。
撮影=神保達也
取材・文=山岸南美
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