ドラマ「フランケンシュタインの恋」(日本テレビ系)で主演を務める綾野剛が21日、Ameba official Press(アメーバオフィシャルプレス)に登場。今作に懸ける思いや、柳楽優弥ら共演者について語った。
「フランケン―」は名作「フランケンシュタイン」の舞台を現代の日本に置き換えた、大森寿美男脚本のオリジナル作品。永遠の肉体を持ちながらも決して人間とは触れ合うことができない“怪物”(綾野剛)が人間の女の子・津軽継実(二階堂ふみ)と“歳の差100歳の恋”に落ちる物語。23日(日)放送の初回では、怪物と継実の出会いが描かれ、11.2%の好視聴率を上げた(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
プロデューサーから1年ほど前に受けた「そろそろ人間やめませんか?」というオファーの言葉が面白く、出演は「いいですね」と即答だったという綾野は、「意外とストレートプレイができるようなラブストーリーをやってきていないんです、望まれていないのか(笑)」と自虐的にコメント。
今回の作品について、「まず、(モチーフに)挙がったのが『シザーハンズ』で、そこからシザーハンズが影響を受けたと言われるフランケンシュタインがすごく魅力的に感じてきて。『フランケンシュタイン』というゴシック小説の原作を題材にして、中身でシザーハンズの切なすぎる要素を足していく、というところに行き着いたんです」と、企画が誕生した経緯を明かした。怪物と人間のラブストーリーとあって、「正直に言うと、今まで演じた役の中で一番苦労しています。僕はだいたい初日である程度みえてくるんですが、今回は初めの3日間くらいは全く掴めなくて。怪物がピュアに感じることはなんでも正解。正解が多すぎるから逆に不自由なんです」と不安ものぞかせる。
実力派ぞろいの共演者の中でも特に意識しているのが、恋敵で親友・稲庭役の柳楽優弥。「セリフを真実にしてしまうんです」「芝居力がずば抜けてます、素晴らしい役者が集まる世代の中で相対的なバランスをみても20代でNO.1だと思います」と手放しの絶賛ぶり。また、継実役の二階堂ふみに対しても「瞬間的にでてくる表情の弾け方に驚かされました。その弾かれる瞬間を絶対見落とさないようにしなきゃいけないので、こっちも集中力を保って芝居が出来るんです」と惜しみない賛辞を贈った。
そんな日々の中、綾野がプライベートで強く関心を持っていることは“食”だそう。自身も圧力鍋を使いこなして「手羽先のコーラ煮」も作ってしまう料理好きで、「個人的に、『MOCO’Sキッチン』が大好きなんで現場にいく前に必ず見ています。技術がないから参考にはできませんが、あの淀みない感じが好きなんです。流れるように作るじゃないですか、なめらかに。音楽のように作ってるから心地いいんです」と、俳優・速水もこみちが担当する「ZIP!」(日本テレビ系)の人気コーナーを挙げ、熱く語る一面も。
今や、押しも押されぬ人気俳優となった綾野。「人生が変わるほど影響を受けた人の言葉」は、俳優デビュー作でもある「仮面ライダー555(ファイズ)」(’03年)の監督・石田秀範氏にかけられた「君が役者でよかった」という一言だという。昨年6月、綾野がこれまで獲得した主演男優賞のトロフィーを全部持って十数年ぶりに会いに行った際、石田氏は「仮面ライダー555」で23テイクも撮り直したエピソードを回想し、「『これでまた1人の役者をつぶしちゃうかもしれない、それでも今は彼のために向き合わなきゃならない』と思いながらも、その方法が正解かわからなかった。でも今、こうして僕があのときやったことが正解だったんだと証明してくれた。君が役者でよかった」と語ったのだという。綾野は、「これからもずっと、影で支えてくれてる言葉です。」と感謝の思いを明かした。
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