3月25日、ミュージカル「ネクスト・トゥ・ノーマル」が東京・シアタークリエで初日を迎えた。本作は、トム・キット(音楽)、ブライアン・ヨーキー(脚本・歌詞)のコンビによるミュージカルで、2009年にトニー賞11部門にノミネートされ、主演女優賞・楽曲賞・編曲賞を受賞。2010年にはピューリッツァー賞(戯曲部門)を受賞。日本では2013年9月にシアタークリエで初演されたが、今回待望の再演が実現した。
初演ではオリジナル版と同じ演出・デザインで上演されたが、今回は日本独自の演出・デザインで、2組のチームによって上演される。物語の主人公で家族の母親であるダイアナを安蘭けい/望海風斗、ダイアナの息子・ゲイブを海宝直人/甲斐翔真、ダイアナの夫・ダンを岡田浩暉/渡辺大輔、ダイアナの娘・ナタリーを昆夏美/屋比久知奈、ナタリーのクラスメートのヘンリーを橋本良亮(A.B.C-Z)/大久保祥太郎、ダイアナの主治医ドクター・マッデン/ドクター・ファインを新納慎也/藤田玲が演じる。初日公演を前に、安蘭、望海、海宝、甲斐、岡田、昆、橋本、新納が囲み取材に応じた。
2013年の日本初演にも出演した安蘭は「とても大好きなミュージカルで、いつか再演しないかなと思っていたんですが、9年越しに再演できてすごく嬉しく思っております。『ネクスト・トゥ・ノーマル』の世界をたくさんの方に知っていただきたいと思っておりますので、私の中はダイアナで燃えたぎっております」と初日を迎えた心境を語った。
同じくダイアナを演じる望海も「最初は自分でもどういう挑戦になるのか分からない状態だったんですが、制作さんの熱意と言いますか、再演することへの熱い思いを受けて、“ぜひ挑戦させていただきたい”という気持ちになりました。お稽古をやればやるほどこの作品が大好きになっていっているので、この気持ちを大切にして、お客さんにお届けしたいと思っています」と作品への想いを伝えた。
ゲイブ役の海宝は、シアタークリエ10周年の「TENTH」で「ネクスト・トゥ・ノーマル」のダイジェストバージョンにも出演している。「この作品の持つエネルギーとパワーと音楽の力に虜になりまして、いつかフルサイズでこの作品に関わりたいと思っていたので、今回の上演に参加させていただけるのが本当に幸せです」と、念願が叶ったと話した。
甲斐は「ブロードウェイの映像が本当に大好きで、この舞台に立つための活力にしています。ミュージカルが好きな僕個人としては海宝直人さんとダブル(キャスト)でやらせていただけるのがとても嬉しいです。頑張ります!」と意気込んだ。