柴田阿弥、フリーアナウンサーとしての活躍の裏にあるやりがいと責任 「うまくいってもいかなくても、すべては自分次第」【連載:Museの素顔 #7】

2022/03/30 18:00 配信

芸能一般 インタビュー 連載

ずっと見守ってくれるファンの存在のありがたさ


アイドル時代に経験したハプニングなどで「精神的にも鍛えられた」と語る 撮影=下田直樹

——アナウンサーという仕事をする上で、心掛けていることはありますか?

アイドルは自分を見せる仕事ですが、アナウンサーはサブ的ポジションだと思うので、そこは意識しています。ただ、言葉遣いや口調などはそこまでアイドル時代との差はないかもしれません。口調を意識するのは、報道番組でニュース原稿を読むときぐらいですね。ただ、今の時代、そこまで堅苦しいものは求められていないのかなとも思っていて。もちろん放送局や内容にもよりますが、「ABEMA Prime」ではもう少し素で話した方がいいと言われることもあります。あとは表情。ニュースの内容にもよりますが、硬い表情で話していると「暗すぎる」と言われ、明るい表情だと「ヘラヘラするな」と指摘されることもある。見る方によって捉え方が違うので難しいですよね。そこはまだまだ研究中です。

——アイドル時代に培ったものが今の仕事に活きているなと思う瞬間はありますか?

何が起きても慌てないところでしょうか。アイドルをやっていると、ステージ上で急に照明が落ちたり、衣装の一部が取れたり、曲に間に合わなかったり…いろんなハプニングに見舞われる。そこで臨機応変に対応することが求められますし、自然と度胸もついていくので、今、番組中のちょっとしたトラブルやアクシデントに動じることはない。アイドル時代の経験が活かされていると思います。

——SKE48時代からずっと応援してくださっているファンの方々は、今、柴田さんにとってどんな存在ですか?

ひとりで仕事をしていると、ふとしたときに「何のためにこれをやっているんだろう…」と思うことがある。孤独な気持ちになることもあるんですけど、そんなとき、私が頑張っている姿を見たら、ファンの皆さんも喜んでくれるかなと考えたりします。何かコメントをしたとき、一部だけを抜粋して使われ、誤解されてしまうこともあるんですけど、そういったときにファンの方々は一緒に悲しんでくれたり、理解してくれる。ずっと見守っていただけるのはありがたいなと思います。

——フリーアナウンサーという職業のやりがいや仕事の面白さを感じるのはどんなときですか?

アイドル時代の私は大勢の中のひとりでしたが、今は、ひとりの‟柴田阿弥“として見てもらえる。そこにやりがいを感じています。まさか自分がニュースを読むなんて想像もしていませんでしたが、やってみると意外と向いていたのかもしれない…、そんな気づきや出会いも楽しくて。アイドルの場合、この時期にコンサートがあって、総選挙があって、シングルを年間4曲ぐらい出して…と、決まったスケジュールの中で動くことが多いですが、今は日々何が起こるかわからないのも面白いですし。背負う責任も大きくなりましたが、その分、任せてもらえるありがたみも感じている。うまくいってもいかなくても自分のせい。すべて自分次第という方が私には向いているんだと思います。

——以前から、リポーターの仕事にも興味があったそうですが?

そうですね。SKE48時代に代打で水族館のリポートをやらせてもらったことがあり、それがすごく楽しかったんです。今、思えば、本当にヒドいリポートでしたが(笑)。その頃からリポーターのお仕事も面白そうだなと思っていたので、セント・フォースであれば可能かもしれないと思ったのも、この事務所に決めた理由のひとつでした。以前、東海エリアの情報番組にレギュラー出演していたときはリポーターの仕事もやらせていただきました。名古屋の物産展リポートは楽しかったですね。

——機会があればまたやりたい?

やりたいですね。地元の物産展中継をやってみたいという思いがずっとあって、その夢はもう叶っちゃったんですけど(笑)。