テレビ神奈川開局50周年、人気番組『関内デビル』に見る「人」「音楽」にこだわる独自戦略「困ったら木村カエラ」

2022/04/22 08:30 配信

バラエティー 音楽 インタビュー

tvk開局50周年プレイベント『大関内デビル』より (C)tvk

テレビ神奈川は、2022年4月1日に開局50周年を迎えた。同局で、根強い人気を誇るのが2017年4月から放送が続く音楽情報バラエティ『関内デビル』(毎週月~金曜夜11:30-0:00、tvkほか)だ。同番組は、菊谷宏樹ディレクター演じる大場英治と、常連客・加村真美、アルバイト・私立恵比寿中学が来店するゲストとともに台本なしのフリートークを繰り広げる番組であり、同局50周年に先駆けて3月に行われた開局50周年プレイベントとして『大関内デビル』も神奈川県民ホールで開催された。今回は『関内デビル』番組内でマスター・大場英治を務める菊谷宏樹と、番組プロデューサー・落合宏徳に同番組のおもしろさや、tvkに受け継がれてきた「人」「音楽」への想いについて語ってもらった。

関内デビルは…「YouTubeと同じことをやっている」

『関内デビル』マスター・大場英治 ※ザテレビジョン撮影


ーー『関内デビル』は、今や貴重な「月~金曜深夜の帯番組」かつ、音楽番組でもあり、トーク番組でもあるジャンルの位置付けが難しい番組だなと思っています。作り手側としては、どういう番組だと認識していますか?

落合宏徳(以下、落合):ゲストは基本的にアーティストの皆さんをお招きしているので、一応立て付けとしては音楽情報バラエティと謳っています。でも、どこにでも当てはまるのはたしかなので、見ていただいた方に、好きなように決めていただければと思っています。

菊谷宏樹(以下、菊谷):元々この番組を始める時に、最初のコンセプトはトーク番組をアドリブでやること、その人の本質が見える内容にすることというのは決めました。全く違う年齢層の人たちを“ジェネレーションギャップ”と言うじゃないですか。あれは我々が、若者から逃げているだけだと思うんですよね。だからこそ、年齢層がどうとかではなく、その人の本質に迫るようなトーク番組で表現できたらなと思ったんです。実際にやってみると、なかなか心臓を掴ませてくれなくて、大変なんですけどね。

tvk開局50周年プレイベント『大関内デビル』より (C)tvk


ーー番組内に決まったコーナーがあるわけではなく、毎度違うことをやっている印象です。番組内で発生する企画はどのタイミングで、誰が決めているのでしょう?

落合:いろんなパターンがあるのですが、番組の開始当初から中身に関しての細かいクオリティチェックは全部菊谷がやっているんですよね。マスター・大場英治として出演しているから撮れ高もわかるので。僕は、半年先、1年先の話を組み立てて決めている役割。営業的な側面もあれば、いろんなお話がある中で先のものを決めることをしていて、その決めたことへの役割は菊谷に上手に料理してもらっていると言う感じです。

菊谷:この番組の前身『saku saku』のころから、20年ぐらい自分でカメラを回して、そこで何が撮れて、それを形にできる楽しさみたいなことをやっているんですよね。今で言う、YouTubeと同じことをやってきてたんです。でも、YouTubeとは全く違うことも1つだけあって、それがなにかっていうと全然儲かってないということ(笑)。

出演者の私立恵比寿中学&加村真美との信頼関係、アドリブが面白さの源

tvk開局50周年プレイベント『大関内デビル』より 私立恵比寿中学のパフォーマンス (C)tvk


ーー菊谷さんは番組を作る上で、なにか意識されていることはありますか?

菊谷:明確に「こういうことを素材として、こう取り入れて、構築して…」というのはないんです。半分ぐらいは、その場で何が起こるかわからないことですし、やっているうちにこうなっちゃったみたいなのが非常に多い。でも、結果的にそれがおもしろいと思ってもらえるんであれば良いのかなと思っているので、本当に自由にアドリブでトークしてもらって出てきたところをどう番組にするか考えています。

tvk開局50周年プレイベント『大関内デビル』より 私立恵比寿中学のパフォーマンス (C)tvk

落合:僕は菊谷の認識とは逆なんですよね。無理難題を、半年先、1年先にどんどん与えていて、それをアドリブでどんどんこなしてもらっているイメージ。僕は番組を続けなきゃいけないという課題があるので、どう続けられるかを試行錯誤しながら、いろんな挑戦を繰り返しています。ゲストの方を呼ぶ時点で、何をやるかがわかっていないことも多いので、事前に「何がきてもNGなしでお願いします」とは説明していますけどね。

tvk開局50周年プレイベント『大関内デビル』より 私立恵比寿中学のパフォーマンス (C)tvk


菊谷:アドリブだからこそ、信頼関係を築くのは大切ですよね。例えば、演者の1人が誕生日だった場合に、サプライズでケーキを用意して、喜んでもらうみたいな、アドリブはファクターであり、信頼関係の上で成り立っているなとは思っています。信頼関係が築けていない段階だと、「キャー!」と驚いても、説得力がないんですよね。その点、アルバイトの私立恵比寿中学の子たちは非常によくわかっていると思います。むしろわかりすぎているので、俺を吹っ飛ばすくらいの勢いで来て欲しいですけどね(笑)。