斎藤工&西島秀俊「本当に夢のような企画」<シン・ウルトラマン>

5月13日(金)公開の映画「シン・ウルトラマン」で共演する斎藤工と西島秀俊撮影=大石隼土/スタイリスト=三田真一(KiKi inc.)(斎藤)、カワサキタカフミ(西島)/ヘア&メーク=くどうあき(斎藤)、亀田雅(西島)

日本を代表するキャラクターのウルトラマンを、現代によみがえらせた映画「シン・ウルトラマン」が5月13日(金)に公開。主演を務める斎藤工はウルトラマンになる男・神永を、西島秀俊は巨大不明生物・禍威獣(カイジュウ)に立ち向かう「禍威獣特設対策室」(通称:禍特対)の班長・田村を演じている。

このプロジェクトが成立する時代に生まれて良かった

斎藤「企画書でこんなにワクワクしたことはなかったですし、このプロジェクトが成立する時代に生まれて良かったなと思いました」
西島庵野秀明さん、樋口真嗣さんたちが『ウルトラマン』を作るということで、それだけでどんな作品になるのかと楽しみでした。しかも、自分がそこに参加させていただけると聞いて、とても興奮しました」

1966(昭和41)年に第1作が特撮テレビドラマとして放送されて以来、長きにわたって愛されている「ウルトラマン」は、2人にとっても思い入れのある作品という。

斎藤「僕は小さい頃、家にテレビがなかったので、作品を見ることはなかったのですが、うちの父親が映像業界の人間で、その入り口となったのが(『ウルトラマン』を制作していた)円谷プロダクションだったんです。なので、ウルトラマンのフィギュアだけは家にあって、それを使って自分で勝手にストーリーを作って遊んでいました。だから、僕の中の『ウルトラマン』はオリジナルストーリーなんですけど(笑)、それでもウルトラマンの銀の部分が剥がれるぐらい遊んでいたので、多くの方と同じように『ウルトラマン』は原風景的に存在しているものではありました」
西島「僕は再放送も含めてですけど、ちょうどド真ん中の世代で。子供の頃はみんなそろって“怪獣カード”を集めていたし、怪獣の身長と体重も言えました。僕が当時好きだった怪獣は“ゼットン”で、めちゃくちゃカッコ良かったのを覚えています。だから、その『ウルトラマン』の世界に自分が入れるなんて、本当に夢のような企画だと思います」

ネロンガ、ガボラなど、さまざまな禍威獣が登場し、それに立ち向かっていく禍特対の隊員たち。禍威獣に対する攻略法も描かれるが、斎藤と西島がお互いを攻略するとしたら、どんな方法を取る?

斎藤「僕なんかが背伸びをしても滑稽に映るだけだし、西島さんには付け焼き刃的なものは通用しないと思うので、そのままの自分で向き合わせていただくのが一番かなと思います。というよりも西島さんは、こっちが勝手に抱いている垣根をすぐに取っ払ってくださる方なので、『背伸びをする必要はない』と言っていただいている感じがして。逆に、背伸びをしても全部バレてしまうんだと思います(笑)」
西島「工くんの攻略法は、やっぱり映画の話かな。映画愛の深い方なので、自分の好きな映画の話をしたら、すぐにつながってくれるんじゃないかと思います。それは僕だけでなく、皆さんが持てる攻略法だと思いますけどね(笑)」

取材・文=馬場英美