江本孟紀「ベンチがアホやから野球がでけへん!」引退後 34歳で無職無収入に

2017/05/01 11:00 配信

バラエティー

番組レギュラーの若林正恭

4月30日(日)放送の「しくじり先生 俺みたいになるな!!」(テレビ朝日系)に、元阪神タイガースの投手で野球解説者の江本孟紀が出演。「ベンチがアホやから野球がでけへん!」と暴言を吐き、ベンチに向かってグローブを投げつけ、阪神タイガースを退団した大事件の真相を明かした。

1971年にプロ野球入りした江本は、エモヤンの愛称で親しまれ、通算113勝という成績を記録。

人々の記憶には残るものの、最終成績はそれほどのものではなく、その理由は、絶頂期に勢いでしてしまった“現役引退”にあると解説した。

当時、監督や球団に暴言を吐く“プロ野球界の超問題児”であった江本は、10年目にして自らプロ野球人生とおさらば。

34歳、シーズン途中で引退した彼は、直ちに無職無収入になってしまったという。

自分の過去を振り返ると、大学野球時代からずっと、監督に対して、感情のおもむくままに暴言を吐いていたそうだ。

1981年8月26日、甲子園球場で行われたヤクルト戦で登板した江本。

試合は8回の表、4対2で阪神がリードしていたが、投手の江本は、一打同点の大ピンチに陥ってしまう。

なかなか投げることができない江本は、ベンチからの「敬遠か勝負か」の指示を待ったが、なんとその時、監督はベンチにおらず、何も指示がなかったという。

江本が思い切って勝負に出た一球は、無情にもライト前に落ちるヒットで、結果ヤクルトは同点に。

「あの場面こそ、監督の采配の見せどころだ」

と感じた江本は怒りが大爆発し、降板後、ベンチに向かってグラブを投げつけ、ロッカールームに行く途中、「ベンチがアホやから野球がでけへん!」と暴言を吐いてしまったという。 

当時の江本は、監督の優柔不断ぶりに常々不信感を抱いており、キャンプで監督に、タバコとライターを思い切りぶつけたこともあったそう。

「ベンチがアホ」の暴言に対し、翌日球団からは、当然のごとく謹慎が言い渡されたが、これを頑なに拒否した江本は、自らユニホームを脱いでしまった。

この一件を振り返り、江本は「今思えば、そうカッカせず素直に謹慎10日くらいして、野球を続けておけばよかったかなと思います」と反省。

「仕事を捨ててまで言うほどの怒りなのか? 最後にもう一度考えてみるべき」と訴えた。

「当時の僕は人間的に未熟ですから、感情のおもむくままというかね、自分のことばかり考えて監督の思いに気がつかなかった。あれから35年経ちましたけど、時々あんな風にしなかったらどうなったかな…とかいろんなケースを考えたりする。当時は、嫌いな監督のダメなところばかり見てしまった。上司の弱点をみんなで補い合い、支えましょう」と説いてみせた。

現在も解説者として活躍する江本は、監督の采配の難しさや責任の重さを知ったことで、「当時の監督たちに無礼なことをした」と深く反省しているという。

最後に、「上司にもミスはある。しかし部下から感情的に指摘されると、認めにくいものです。意見を言いたいときは、受け入れやすい環境を作って言い方を変えていかないとダメだということを学びました。嫌いな上司ほど自分から挨拶に行こう。嫌いな上司は避けてはいけない」と授業をしめた。

次回は、5月7日(日)夜9:58から放送。ファッションモデルのアンミカが、「スパイに騙されてお金を奪われちゃった過去」を激白し、しくじり授業を開講する。

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