ミステリーの視点を担う、大泉洋“篠田”の存在感が魅力の一つに<元彼の遺言状>

2022/04/26 12:19 配信

ドラマ レビュー

ミステリー作家志望の篠田を演じる大泉洋 (C)フジテレビ

綾瀬はるかが主演を務める“月9”ドラマ「元彼の遺言状」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)の第3話が4月25日に放送された。麗子(綾瀬)と篠田(大泉洋)がバディとして本格的に始動。“リーガルミステリー”の物語として、篠田を演じる大泉が存在感を放っている。(以下、ネタバレがあります)

麗子の元にホストから依頼がくる


同作は、どんな相手に対しても物おじせず、圧倒的な法律知識とハッタリを効かせた話術を武器にする敏腕弁護士・剣持麗子が難事件に挑む“痛快リーガルミステリー”。

原作は、2021年に宝島社主催で行われた第19回「このミステリーがすごい!」大賞で、大賞を受賞した新川帆立による同名小説。原作の世界観はそのままに、ドラマオリジナルのエピソードも描いていく。

麗子は、元彼・栄治(生田斗真)の遺言で引き継いだ「暮らしの法律事務所」で、雑用係として篠田(大泉)を住まわせることに。そうして麗子と篠田がバディとして本格スタートした第3話は、ホストクラブで武田信玄という源氏名で働く青年・黒丑益也(望月歩)の依頼が舞い込んだ。不動産会社の社長が殺される事件が起き、黒丑は通報者であるとともに重要参考人となっていた。

麗子と篠田の絶妙なバランス


その事件の背景には商店街の再開発による立ち退き問題があった。以前の事務所での高額な仕事とは打って変わって、引き継いだ事務所は主に地域の人々の依頼を受ける弁護士=町弁(まちべん)で、あまり金にならないことばかり。そんな中で、今回の事件が金になると踏んだ麗子。黒丑の弁護の一方で、再開発プロジェクトを担当する建設会社に立ち退き交渉を提案し、その先に建設会社の顧問弁護士を狙うことにしたのだ。

法に則りつつ、合理的、かつ強引に(?)突き進もうとする麗子。その一方で、麗子をサポートしながら、視聴者にミステリーの視点を与える篠田の存在が絶妙だ。