嵐莉菜、初主演作を通して感じた“家族”への思い「より好きになりましたし、感謝しないといけないなって思いました」

聡太はサーリャが成長する上で欠かせない存在


――そういう意味では、アルバイト先の同僚である高校3年生・聡太(奥平)といる時のサーリャは違う一面を見せているような気がしますね。

最初は警戒心があったと思うんです。でも、自分が思っていることを聡太には話せるし、表情もどこか落ち着いている感じ。

監督からもサーリャにとって聡太は自分の居場所のようになってきているから安心しているんだよと教えていただいて。家族といる時のサーリャと、聡太と同じ時間を過ごしているサーリャは全然違うなと思いながら演じていました。聡太はサーリャが成長する上で欠かせない存在。物語のキーパーソンだなと思っています。

――聡太役の奥平さんの印象は?

私より1歳年上なんですけど最初から仲良くさせてもらっていて、初めて本格的なお芝居に挑戦する私のことを優しく支えてくださいました。「本番前にどうやって集中するんですか?」って聞いたら「耳をふさいで音をシャットアウトして何も考えずに目を瞑る」と教えてくださって。現場では、それをまねして集中していました。

普段は優しいお兄さんという雰囲気なんですけど、本番になるとスッと役に入る姿がかっこいいんです。そんな俳優の先輩と共演できて光栄だなと思いました。

――サーリャ一家がラーメンを食べていて、弟の一言でみんなが笑ってしまうシーンが印象に残っています。

弟のロビン(リオン・カーフィザデー)がラーメンを食べて「おいしい!」っていうセリフは台本に書いてありました。でも、弟は普段から本当にそういうことを言う子なんですよ。だから、あのシーンもリアルに言っているような感じがして。かわいいし、面白いですよね。家族であることを強く感じられるシーンでしたし、結構好きって言ってくださる方も多いです。家族の仲の良さが伝わるシーンになっていて私も好きです。

作品を通してより家族のことが好きになりました


――今回の作品を通して「家族」に対する思いに変化はありましたか?

サーリャのお父さんはすごく厳しくてサーリャも反抗することがありますけど、それは全部娘のことを思ってのこと。私の家族も私のことを考えてくれているからこそ、時に厳しかったりもする。家族はどんな形であっても大切な存在ですし、どんな時でも自分の居場所であることは間違いない。作品を通してより家族のことが好きになりましたし、感謝しないといけないなって思いました。

――嵐さんは高校3年生ですけど、何に興味がありますか?

今はゲームです。暇さえあればやっています。特に戦闘系が好きですが、「ポケモン」や「どうぶつの森」シリーズなどのゆったり系も面白い。オープンワールドな自由に動けるゲームが好きです。

あとはコスメ。私の周りにいる子たちは大人っぽくてメークが上手な子が多いんです。みんなが使っているリップなどのコスメを参考にしています。

――この春からの成年年齢引き下げで成人(18歳)を迎える年代ですが、理想の大人像は?

専属モデルを務めさせていただいている「ViVi」の先輩方は皆さんさりげない気遣いができるので私も同じことができるよう心掛けています。自分に後輩ができた時に、優しく支えてあげられたらいいなと。しかも、それが自然とできるような大人になりたいなと思っています。

――今後の目標は?

今回、本格的にお芝居を経験して演技をすることに興味が出てきました。モデルのお仕事も大好きなので、どちらの面でもいろいろな顔が見せられるようこれからも頑張って行きたいと思います。


◆取材・文=月山武桜