吉田智誉樹社長がミュージカル「バケモノの子」の魅力を語る『創意工夫が凝らされているので、楽しんでいただけると信じています』【連載:劇団四季ミュージカル 劇場から渋天街へ続く道#1】

2022/06/21 13:00 配信

芸能一般 連載 独占

「“胸の中の剣”に気づき、背中を押されて、また明日も頑張ろうと思っていただけたら」

劇団四季代表取締役社長の吉田智誉樹氏 撮影=大川晋児


――ミュージカル「バケモノの子」の魅力は?

バケモノの熊徹と人間の蓮が、互いに気づかないうちに強く刺激し合いながら、最後にはそれぞれが大きく成長していきます。その成長と、そこに至るまでの過程を共にした人たちとの連帯が、クライマックスで歌い上げられるのですが、その浄化作用の力は、心のデトックスを促すほどだと言ってもいいかもしれません。コロナ禍など、様々な苦しい状況の中でへこたれそうになったり、悲しい思いをしている方たちがこの作品をご覧になって、自分の“胸の中の剣”はこれだと気づき、背中を押されて、また明日も頑張ろうと思っていただけたら嬉しいですね。

――見どころもそのラストシーンですか?

吉田 そうですね。この場面の感動は、これまで上演してきた四季の作品の流れの中にあります。我々の作品を良くご覧いただいている方には、とても劇団四季らしいと感じていだけるのではないでしょうか。そしてその力は、今までにないぐらい大きい。それは、富貴晴美さんの楽曲の魅力に、高橋さんの歌詞や青木さんの演出をはじめ、多くのクリエイターの方々の力が加わったからこそ、生まれたのだと思います。それから、アニメーション映画をよくご存知の方は、闘いの場面や終盤の展開がどうなるのか、気になっていらっしゃると思います。その秘密はここでは明かせませんが、いろいろと創意工夫が凝らされているので、楽しんでいただけると信じています。ぜひ劇場でお確かめください。

取材・文=原田順子

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