――この作品の魅力は?
白黒なのに、色がついて見えるような映画。この1本の映画にあらゆる要素がつまっていると思います。例えば、「気持ちの持ちようで自分の世界がどう変わっていくか」といったメッセージなど。
今と違って、効果音も少なく、しゃべりもゆったりとしていますが、すべてのシーンが華やいで見えます。よく考えるとたった1日の恋物語なのですが、その一日が本当に濃密な一日で…。
あとはオードリーのすごさ。今回この作品を初めてじっくり見て、改めてオードリーの魅力に気づきました。新人にもかかわらずアカデミー最優秀主演賞を獲るのがよくわかりました。
――声の役作りで大変だった事は?
グレゴリー・ペックが、貫録があってオーラがあって、実年齢(当時37歳)以上に見えて、46歳の自分の声の方が若く聞こえてしまう感じがあったので、そのバランスを取るのに苦労しました。
大きな表現でなく、小さいところで気品、上品さ、ユニークさなどを表現してゆくのがとても難しかったです。
――苦労したシーンは?
全シーン。こだわって録って頂いたので、苦労したというよりチャレンジしたという感じ。(アフレコのディレクターさんが)昔からよく知っている方だったので、「どこまでできるか」というやりとりが楽しかったです。(何度もテイクを録り直したので)5回くらい映画を見た感じです(笑)。
――お気に入りのシーンは?
アン王女のシーンは全て好きです(笑)。ジョーのシーンでは、ラストシーンのジョーの顔が好きです。
――お気に入りのセリフは?
物語の後半で、ジョーがアンに「分かった」というセリフ。本当は分かりたくないけど、そう言いたいみたいな…“男の分かった”ですね。これは深いです。
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