――そのバトンを受け取ったのが、中井さんとは今回が初共演となる北川さんになります。
北川:中井さんからバトンを渡していただくほど、自分はまだ円熟していないので、改めて気持ちが引き締まりました。私も時代劇が好きなので、減っていくのは寂しいですし、だからこそ、今回の作品に参加できて本当にうれしいです。
というのも、かつて受けた時代劇のオーディションで「君は現代的な顔をしているから」という理由で、落とされたことがありまして…。それ以来、「私は時代劇に向いていないんだ」「着物が似合う顔じゃないんだ」というコンプレックスがあったんですよね。
中井:いやいや、ものすごく似合うよね。今回の着物姿も美しかった。
北川:そう言っていただけるとうれしいです。着物を着ていると姿勢がしゃんとするし、気持ちも落ち着くので、やっぱり自分は日本人なんだなと。時代劇はこれからもどんどん挑戦していきたいです。
――「市の観光振興のために、伊能忠敬を大河ドラマに!」と提案した市役所職員の奮闘と、地図作りが行われた江戸時代の物語が並行して描かれる本作で、両方の時代を同じ俳優が一人2役で演じているのもユニークですね。
中井:人間は何百年たっても、根本的なところは何も変わっていない、ということを伝えたかったんです。だから、時代劇の所作はきちんと表現しつつ、皆さんには現代と過去を垣根なく演じてほしいと思っていました。実際にそうなっていると思いますし、現代と過去のキャラクターにつながりが感じられるのも面白いところだと思います。
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