「エピソード1/ファントム・メナス」で28歳のユアン・マクレガーが演じるオビ=ワンは若く精悍で、誠実。クライマックスで、師匠であるクワイ=ガン・ジンの死の間際に「あの子を鍛えると約束してくれ。彼は選ばれし者だ」とアナキンの教育を託され、アナキンを立派なジェダイに育てることを決意した。
そして、その約束は果たされた。10年後「エピソード2/クローンの攻撃」(公開順では5作目)では、オビ=ワンのもとで修業を重ね、立派なジェダイの一員となったアナキンがオビ=ワンとともにシリーズ最大規模の銀河紛争・クローン戦争に身を投じていくさまが描かれる。
アナキン青年とナタリー・ポートマン演じるパドメ・アミダラの恋愛模様も、シリーズの重要なピースだ。愛するパドメが死んでしまうかもしれない、という悪夢にうなされるあまり、アナキンは邪悪なシスの誘惑に付け込まれてしまうのだ。
一方、アナキンを教育するかたわらオビ=ワン自身も自己鍛錬を続けていたようで、「エピソード2」の佇まいからは、前作以上に自信と風格が感じられる。演じるユアンも30代に入り、成熟した魅力を見せている。若く血気盛んなアナキンとは対照的だ。
だが、この「エピソード2」でアナキンとオビ=ワンの関係に少しずつあつれきが生まれ始める。何かと不安を口にするアナキンをオビ=ワンが「お前は物事をマイナスに考えすぎだ」とたしなめ、オビ=ワンの真意に気づけないアナキンは「マスター・オビ=ワンは僕を認めてくれない。とっくに卒業していいはずなのに」と不満をため込んでいく。
そして「エピソード2」では、母親の死を知り怒り狂ったアナキンが強盗タスケン・レイダーの一団を皆殺しにする。女性や子供までも…。アナキンは、自分自身の衝動をコントロールできない弱さを痛感。「みんなオビ=ワンが悪い」と、やり場のない怒りの矛先をオビ=ワンに向けていく。
アナキンがオビ=ワンへの不信感を募らせていく中、「エピソード3/シスの復讐」(公開順では6作目)ではとうとうアナキンが、善であるジェダイとは対極の存在、邪悪な“シス”へと落ちていくエピソードが描かれる。
愛するパドメの命を救うにはシスの力が必要だと誤解したアナキンは、シスの暗黒卿ダース・シディアスに接近する。「エピソード3」クライマックスは、オビ=ワンとアナキンの哀しき決別だ。
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