――結成から12年経ち、WANIMAの音楽に込められた思いが、多くのファンに伝わっていると感じます。
KENTA:昔は技術や知恵が足りなかったり、自分達のことで精一杯になっていて、その時は全力だったけど振り返ってみたら後悔も沢山あって。でも、今は支えてくれる人もいて自分たちで考えることも少しずつ出来るようになりました。僕たちも、たくさんの反省や経験から、12年経ってやっと自分達の出したい音が出せています。
――12年経った今でも、「バンドをやりたい」「音楽をやりたい」というピュアなエネルギーをとても感じますが、その想いを持ち続けられるのはなぜでしょうか?
KENTA:今まで支えてくれた人たちへの感謝、そして悔しさとハングリー精神を忘れないことだと思います。生まれ育ちが悪くても腐らずにやり続けて掴んだ人生で、何もない時から支えてくれた仲間たちがいる事、何気ない一言に救われてここまで来れた事、何度も自分を奮い立たせて僕は今も音楽が出来ています。
無駄に賢くならず、冷めてスカさずに、きちんと地に足をつけた、血が通った音が出せたらいいなと思いながら活動をしています。
――まだ、WANIMAに触れていない人にも、その音が伝わるといいですね。
KENTA:誰だってネガティブなところが出たり入ったりすると思いますが、そういう瞬間に僕らの出している音が、届けばいいなって思います。今までは俺の力不足で届かなかったことも多かったと思います。でもここから先のWANIMAはやばいぞと、期待して待っていただけたらと思います。
――9月に念願の地元熊本でWANIMA主催のフェス開催が発表されました。フェス開催に至った経緯をお聞かせください。
KENTA:今、「Catch Up TOUR -1 Time 1 Chance-」というツアーを回らせて頂いています。その最初の公演が熊本でありまして、そこで『1CHANCE FESTIVAL 2022』を熊本で開催する事を発表しました。俺らが学生で九州に住んでいた頃は、熊本は九州の真ん中って事もあって、割とツアーやライブを飛ばされがちだった。なので、アーティストが熊本に来る機会を増やしたいって思いが何処かにずっとありました。あとは、夢の一つで、WANIMAの音が全国に広がった時に、地元熊本でフェスをしたいと思っていたので、今までお世話になった人たちや、好きなアーティストを呼んで開催しようと決めました。
――九州地方にとってもWANIMAがフェスをするのは大ニュースかと思います。
KENTA:九州でのフェスも少なかったので、WANIMAが九州にフェスを立ち上げるのは、九州にとっても面白いことになるかなと思いました。九州に根付くフェスに出来るように皆さんに力を借りながらやっていきたいです。番外編で他の県でもフェスを開催出来たら面白いよな…なんて考えたりもしています。