――劇団四季作品の演出は「恋におちたシェイクスピア」以来2度目ですが、今回、オリジナルミュージカルを手掛けられていかがでしたか?
日本のミュージカル作りに参加したいとずっと思っていたんです。アニメーション映画が原作ならお客様も入りやすいだろうなと思いましたし、映画を以前に見てとても面白かった記憶があって。お話があって改めて観たのですが、軸がとてもしっかりしていて、この作品の舞台化に携われるのはありがたいなと思いました。それに自分も50歳を超えて、次世代を作ることを考え始めていたので、その意味でも、次の世代に継承していく物語は自分の現状ともリンクするんですよ。
――前回はストレートプレイで、劇団四季との仕事はいい意味で劇団の手作り感のようなものが残っていて、やりやすかったということでしたが
それは今回も変わりません。こういう芝居を作りたいという思いを全員が共通認識として持っていて、その理想の演劇を作るために集まった人々であるというのが、僕の中での劇団の定義なのですが、劇団四季はどの作品でも共通して、お客様に“生きていることは素晴らしい”というメッセージを伝えている。そして、作品の持つ感動をお客様に届けるために、台詞はすべて明晰に聞こえなければならない。それらを理念として持っている集団なので、そのために全員が一丸となることは、ミュージカルであってもまったく揺らいでいません。非常にそういう意味ではやりやすいですし、居やすいところですね。
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