5月20日(土)に東京・新宿武蔵野館ほか全国順次公開される、映画「トモシビ 銚子電鉄 6.4kmの軌跡」にて、主人公・椎名杏子を演じる松風理咲にインタビューを行った。
原作は、吉野翠著の「トモシビ~銚子電鉄の小さな奇蹟~」(TO文庫)。高校生ランナーと銚子電鉄との競争イベントを軸に、電車を支える人々と、電車と共に地元で暮らす人々との交流を温かく描く。
銚子電鉄支援のため車両とリレーで競争する「銚子駅DEN」を思い付き、実現のために奔走する女子高校生・杏子を演じる松風が、撮影の裏側や共演者の印象などを語った。
――あらためて、本作の撮影を振り返っていただけますか?
オールロケだったので、銚子の自然や地域の方々の雰囲気などを感じながら撮影を楽しめました。
――演じられた杏子は高校生ランナーですが、キャラクターについてはどうお考えですか?
杏子ちゃんは真っすぐな性格で、時にリーダーシップを発揮することもあって、本当にキラキラと輝いている女の子だなと思います。
――キラキラ感を出すために苦労されたところは?
えっと、どうでしょう…(笑)。とにかく真っすぐですし、積極的な女の子なので、いつも相手の目を見て話すとか、そういう部分を大切に演じました。
――その積極性はご自分にありますか。
私には…ありません(笑)。あれだけ一つの事に真摯(しんし)に向き合えるのはすごいことだと思いましたし、途中で挫折もあったんですけど、最後までやり遂げるのはすごいなと思いました。
――そもそも走るのは得意ですか?
足が速いわけではありませんが、短距離よりは長距離を走る方が得意ですね。
――では、撮影に入る前にマラソン練習などもされましたか?
そうですね。たまに走りに行きました。中学生のとき、1年に1回は持久走をやっていたのですが、やりやすかったです。
当時は1回3kmくらい走っていたので、その経験が役立ちました。
――同い年くらいの方が多かった現場だと思いますが、撮影現場はどんな雰囲気でしたか?
高校生の方もたくさんいましたし、皆さん明るくてたくさんお話をしました。女子もそうですけど、とにかく男子が本当に仲が良くて常に元気いっぱいだったので、私はそれを見ているだけで楽しくなっちゃいました(笑)。
おかげで何でもないときも、現場ではテンションが高くなっていましたね。
――あらためて役作りで工夫されたところはございますか?
家族とギクシャクした感じは理解できる部分もあって、やりやすかったんですけど、元々あまりテンションを上げるのは得意ではなかったので、そこは難しかったですね。
――恋のバトルのようなものもありましたよね!
そうですね。でも杏子ちゃんの場合は、恋心を表には決して出さないんです。表に出さず、いかに恋心を表現できるかを考えて演じました。
さりげなく意識しているような視線を送ってみるとか、工夫してみました。
――ランナーの勧誘活動もされていましたが、あれは実際にやるのは大変そうですね。
はい…、私なら恥ずかしさが勝っちゃって絶対にできないだろうなと思いました(笑)。でもそういうこともやってしまうあたり、杏子ちゃんらしさと言いますか、真っすぐな部分が出ているんじゃないかなと。あのシーンは、どうしてもランナーになってほしい!という必死さは出せたと思います(笑)。
――母親役の富田靖子さんの印象はどうでしょうか?
そうですね。本当に物腰柔らかな方で、「お母さん!」という感じでした。撮影の合間も富田さんとは気さくにお話してくださって、うれしかったです。
――演技プランなどもお話されましたか?
はい。撮影をしながら、「こういうお母さんはどう思う?」などと相談してくださったので、私の意見も言わせていただきました。
実際高校生くらいの年代だと、お母さんとそこまで仲良く深い話をすることはあまりないと思うので、少し煙たがるというか、そういう部分も意識して等身大で演じました。
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