綾瀬はるかが「元彼の遺言状」初の法廷劇で魅せた圧巻の演技

2022/06/14 11:24 配信

ドラマ レビュー

綾瀬はるか“麗子”の法廷劇が視聴者を魅了! (C)フジテレビ

綾瀬はるかが主演を務める月9ドラマ「元彼の遺言状」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)の第10話が6月13日に放送された。篠田(大泉洋)の裁判員裁判が描かれ、弁護士を演じる綾瀬が見事なせりふ回しで物語を盛り上げた。(以下、ネタバレがあります)

麗子が裁判員裁判に挑む


同作は、どんな相手に対しても物おじせず、圧倒的な法律知識とハッタリを効かせた話術を武器にする敏腕弁護士・剣持麗子が難事件に挑む“痛快リーガルミステリー”。麗子の事務所で雑用係として働きながら、タッグを組んで事件を解決する篠田を大泉洋が演じる。

原作は、2021年に宝島社主催で行われた第19回「このミステリーがすごい!」大賞で、大賞を受賞した新川帆立による同名小説。原作の世界観はそのままに、ドラマオリジナルのエピソードも描いていく。

第10話は、篠田(本名は田中守)が容疑者となった6年前に起きた「十ケ浜強盗殺人事件」の裁判員裁判が描かれた。島のリストランテで開かれるパーティーの助っ人として呼ばれていた篠田。そこで殺人事件が起きた。弁護側の大切な証人となるはずだった診療所の医師・高瀬(東根作寿英)が突然亡くなってしまい不利な状況のなか、麗子は公判部のエースである主任検察官の三瀬(八嶋智人)と対峙した。

綾瀬はるか、圧巻のせりふ回し


裁判が始まると、自分の意見を主張しすぎて裁判長に注意されたり、検察側の物証の提示中に前に歩み出たりというNG行為で、裁判員の心証を悪くしてしまう麗子。実は麗子が刑事裁判に挑むのは研修時代を除いてこれが初めてだった。ということは、本作でもこれが初めての法廷劇に。

しかし、やがて法廷は麗子の独壇場となった。リストランテの従業員・美月(成海璃子)が証言台に立った時、彼女の“嘘”を暴いていった。嘘があってはいけないことは、これまでも描かれてきた麗子の弁護士としての矜持。それがここで発揮された。

検察側の「異議あり」が何度も出るなか、証言を引き出そうと質問していく麗子。質問が繰り返されるごとに法廷に漂う緊張感が見る者も引き付けていった。綾瀬の独壇場ともいえる、長ぜりふによる圧巻の演技だった。

「裁判とは真実を述べるべき場所です。ただ、誰かが嘘をついたら真実にたどり着くことはとても難しくなります。でも諦めてはいけない。なぜなら、その真実には一人の人間の人生がかかっているから」

この言葉には、弁護士として、また篠田への思いが詰まっていた。