映画「サクラダリセット 前篇/後篇」(後篇は5月13日・土公開)で主演を務める野村周平と、主題歌を手掛けたflumpoolの山村隆太が対談。実は、野村の初映像出演作はflumpoolの「見つめていたい」('09年発売)のミュージックビデオという縁もある2人。
野村「(当時のことは)覚えてないです(苦笑)。本当に初めての撮影だったので。映像を見返して“いい顔してるな~”とは思いますけど(笑)」
山村「同じ事務所でもあるんですけど、実際に会ったのは本当についこの間、映画の撮影現場を見させていただいたときで。今回、主題歌に起用していただいた『ラストコール』のミュージックビデオにも出演いただいていたときも、別撮りだったし。でも、野村くんの出演シーンがあることで、僕らがこの曲を作ったときに込めていた“強さと儚さ”を表現することができて。役者さんとしてのパワーをすごく感じましたね」
野村「僕はもうどんな気持ちを込めて作ってくださった歌か、というのが分かっていたから、撮影のときは(映画の主人公・)浅井ケイをもう一度呼び戻すみたいな感覚で演じただけですね。そういえば急ですけど、歌いだしの前とかに“な~な~な~”って入ってるじゃないですか。あれって何ですか?」
山村「あれは(笑)。気持ち?」
野村「よく他の歌でも入ってること多いじゃないですか。でもあれって歌詞にはなってないですよね?」
山村「この曲でいうと、実はあそこのメロディーは完成したやつは最後しか言ってないんだけど、最初は全部“ラストコール”って歌ってて。というのも、僕は頭から“ラストコール”って入れたかったんだけど、メロディーを作った(阪井)一生は最後だけがいいって言って。意見が割れて、最終的に“な~”になった」
2人「♪な~な~な~(笑)」
2人とも関西出身ということもあってか息もぴったり。だがそれには、それぞれに主人公・浅井ケイと向き合ったということもあるようだ。
山村「歌詞を書く上でケイの気持ちをすごく考えました。記憶を忘れられないことって、僕は強くもあるし、もろくもあるなって思って。それをうまく歌詞にできたらと。強さと弱さを持ちながら前に進んで行くケイは魅力的だなって思いましたね」
野村「ケイには全ての記憶があるから、何度過去に戻っても忘れられない。そこには当然、悲しさもあって。でも、その悲しみも飲み込んで生きていくカッコ良さがあるなと。後篇からはそれぞれの気持ちの部分も描かれますし、ある意味、ストーリーの核が明らかになって行く。どちらかだけ見るってことができない作品だから、勝負してるなって思います」
山村「言いたいこと分かる。前篇の最後に大きな波が来て、その波が後篇に流れ込む感じなんだよね」
野村「今回こういう形で一緒の作品に関わらせてもらって、映画を見た後に歌を聴けば、その意味が深まると思います。映画自体も謎解きのような部分もあるから、そういうのを楽しみに見に来てほしいですね」
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