遡ること7年前。2人の物語は2015年8月、当時16歳だった那須川が「BLADE FC JAPAN CUP -55kgトーナメント2015」に参戦し、全試合KOで優勝した際のマイクパフォーマンスで当時23歳の武尊を次なる標的に挙げたところから始まる。その後、同年11月に開催された「K-1 WORLD GP 2015 IN JAPAN~THE CHAMPIONSHIP~」で、武尊が勝利を収めた時には、観客席にいた那須川と握手を交わしたこともあって、“夢の一戦”への機運は高まっていた。
だが、那須川と武尊は団体が異なることもあり、長きに渡って対戦の可能性が囁かれては立ち消えとなる状態が続いていた。時間だけがいたずらに過ぎていく中、那須川は2021年4月、ボクシングへの転向を理由に、2022年3月の試合を最後にキックボクシングを引退すると表明。このままキックボクシング界屈指のカードは幻に終わり、いつまでも格闘技ファンの間で「戦ったらどちらが強かったのか」と議論のネタになるものと思われていた。
しかし、両選手の「格闘技界を盛り上げたい」という共通の思いと、その気持ちにほだされた両団体の歩み寄り、そして何より格闘技ファンの願いが不可能を可能にした。2021年12月24日、両者の対戦が決定したことが電撃的に発表されたのだ。それに伴い、2022年3月に予定していた那須川のキック引退がこの一戦の後に延長された。
そんな那須川 vs 武尊を含む「THE MATCH 2022」の全16試合は、PPVサービスである「ABEMA PPV ONLINE LIVE」にて完全独占生中継される。様々な意味において歴史的な一戦がどのような結末を迎えるのか。6月19日のゴングを楽しみに待ちたい。
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