河瀬直美監督、東京五輪公式映画公開に「この上なく幸せ」

2022/06/20 22:52 配信

映画 会見

河瀬直美監督撮影=山田健史

河瀬直美監督が6月20日、都内にて開催されたアジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2022」アワードセレモニーに、奥田瑛二山田孝之水川あさみ飯島寛騎服部樹咲小川紗良らと共に出席。自身が手掛けた東京2020オリンピックの公式映画の公開を前に「この上なく幸せ」と心境を語った。

俳優の別所哲也が代表を務める同映画祭は、2022年で24年目を迎える。今年は「Meta Cinema(メタ シネマ)〜超える・見つける・始まる」をテーマに、世界約126の国と地域から集まった5720本以上の中から、選りすぐりの約200作品を上映。セレモニーの司会は青木源太望月理恵が務めた。

「公式記録映画」から「公式映画」へ


自身が手掛けた東京2020オリンピックの公式映画「東京2020オリンピック SIDE:A/SIDE:B」について、河瀬監督は「3年半の月日を費やして、やっと。実はほぼ一週間前に納品ができて公開できるという風に、肩の荷がある種降りた瞬間にここに呼んでいただいて」と安堵。

「今回、ドキュメンタリーを作ったわけなんですけれども、IOCがかつてここ数年前くらいまでは『公式記録映画』と言っていたものを『公式映画』という言い方に変えて、『作品を作って欲しい』という風に言われました」と打ち明けた。

河瀬直美監督撮影=山田健史


「『アスリートという“人”を描く』ということが全うできた」


さらに「そこからコロナ禍を経て、今回作り上げた作品がカンヌで上映された時にIOC、オリンピック財団の皆さんに来ていただいたんですけれども、そこで初めて見ていただく時に『これはスポーツのドキュメンタリー映画ではなくて、映画だね。人間が描かれているね』という風に評価してくださって」と告白。

「最初にオーダーしていただいた『アスリートという“人”を描く』ということが全うできたんだなと思って、感無量でした」と当時の喜びを振り返った。

そして「実はその時『SIDE:A』しかできておらず、カンヌから戻ってきて『SIDE:B』を仕上げたばかりなんですけれども、これが24日から今週公開になります。皆さんの前にスクリーンでお披露目できることをこの上なく幸せに思っている、そんな今です」と現在の心境を口にした。

河瀬直美監督撮影=山田健史