北野日奈子、乃木坂46卒業後舞台「蒲田行進曲完結編―」への挑戦に「小夏として生きなければこの舞台を駆け抜けることはできない」

2022/07/07 12:00 配信

芸能一般 インタビュー

舞台「蒲田行進曲完結編―」で小夏を演じる北野日奈子 撮影=阿部岳人

小夏はどこか優しく包み込む包容力のようなものがある温かい人

――銀ちゃんを演じる味方良介さんやヤスを演じる石田明さんとはいろいろお話しされているのですか?

きっと休憩時間にセリフの意味を聞いたり、演じ方を相談すればいいと思うのですが、実は私、席を立つことができなくて…。今まで女の子の集団にいたので、男の人が多い場所に入るとなんか音も立てられない気持ちになっちゃっているんですよ(笑)。で、必死に一人で考えて空回っているというか。本番までには打ち解けていきたいです。

――今回演じる小夏は、銀ちゃんのことが好きだけどヤスと一緒にいるという複雑な役ですね。

小夏はどこか優しく包み込む包容力のようなものがある温かい人だと思います。一方ですごく人間味がある人で、そのような強い心がありながらもすぐに銀ちゃんに心が乱されてしまう…。ヤスのことも時とともに感情が変わってきたりするんですよ。本当に“女心”のかたまりみたいな人。ただ私、“女心”分からないんですよ。もうそこら辺にいる男子中学生と同じ感覚。女って何?ですよ(笑)。だって私が小夏さんだったら、絶対に銀ちゃんのことを追い掛けないし、自分のことを気に掛けてくれているヤスのことを大事にしたいと思っちゃいますから。もうそこからして、私が小夏になるというのは全く違う人生を歩んでいる感覚に近いです。

――世界が180度変わった感じなんですね。

一途に一人の男の人を追いかける気持ちも女心も、ましてや子供のことなんて分からないし、それで困らなかった人生だったのですが、今はその気持ちが分からないとダメで。本当に初めて知ることばかりです。あと環境の変化も大きいですね。周りに男性が多くなり、年齢もさまざまで、なんなら皆さん薬指に指輪をキラッと輝かせていて(笑)。私、転生したんじゃないかなってくらい、全然違う世界にいます。でもこれまでの北野日奈子をこの数カ月は消してしまわないと。小夏として生きなければこの舞台を駆け抜けることはできないので、やるしかないと思っています。