バラエティ慣れしていない歌手などは、その場で直接イジられてもすぐにツッコミを返すのは難しい。下手をすると、言われっぱなしでいじめられたように見えてしまう。
一方「鬼レンチャン」は、千鳥やかまいたちが挑戦者をイジり倒した様子を、挑戦者本人がオンエアで確認し、再び参戦したときに「前回ノブさんにこんなこと言われた」「山内さんの目が冷たかった」といったクレームを入れたりする。
挑戦者と千鳥&かまいたちは、直接会わないことで、オンエアという名の「文通」を交わしている。「文通」によって挑戦者のキャラクターが分かれば、さらにツッコミの間合いが近くなる。徳永ゆうきや河合郁人へのツッコミが激しいのも、「文通」で親交を深めた結果だ。
ただ、「文通」には長い時間がかかる。「鬼レンチャン」の面白さは、視聴を重ねるごとに深くなっていくものだろう。こう書くと連続ドラマみたいだけど、いつか徳永さんが10レンチャンしたら、こちらの目が湿ってしまうだろうなという予感もあるのだった。
文=井上マサキ
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