2.5次元俳優による初の地上波本格バラエティ Pが語る魅力は「常に全力を出し切る姿勢」

2.5次元俳優たちが体当たりで挑む本格バラエティ(C)日本テレビ

2022年4月より放送開始した「ろくにんよれば町内会」(毎週火曜深夜0:59~1:29、日本テレビ系、以下「ろくマチ」)は、荒牧慶彦和田雅成佐藤流司橋本祥平田中涼星梅津瑞樹という今をときめく大人気2.5次元俳優6人が、「最強タレント」を目指し様々な試練に挑む深夜バラエティだ。地上波で2.5次元俳優をメインとした本格バラエティ番組は過去にない企画。いったいなぜバラエティだったのか、番組の立ち上げを担当した日本テレビの鈴木将大プロデューサーにインタビューすると、舞台で活躍する中で磨かれた彼らの強みが見えてきた。

舞台での笑いに貪欲な姿勢を見て、バラエティを企画


「ろくマチ」の企画には、同じく鈴木Pが昨年手掛けた番組「あいつが上手で下手が僕で」(以下「カミシモ」)が深く関わっている。これは寂れた劇場を舞台に、売れないお笑い芸人たちの奮闘を描くドラマと舞台の連動企画だった。

「『カミシモ』でキャスト陣と長期間一緒にいて、彼らのポテンシャルってお芝居だけじゃない、人間性も面白いってことがよくわかったんです。それに彼らとプライベートでもいろんな話をする中で、たとえば荒牧くんは『自分が出るだけじゃなくプロデュースしてみたい』、梅津くんは『個展をやってみたい』、祥平くんは『何でもいいから日本一や世界一になりたい』みたいに、各々が目指すところを持っていることがわかって。僕は30歳前後で彼らと年齢も近く、今までと違う角度で新たに挑戦してみたいという気持ちは世代的にも共感できるので、何とかして彼らの面白いところを世の中に届けられないか、挑戦できる場を用意したいと考えて企画しました」(鈴木P、以下同)

彼らに新たな活躍の場を提供したいという鈴木Pの想いから始まった「ろくマチ」。だがなぜ「本格バラエティ」だったのか。そこには「カミシモ」の現場で目にした、彼らの笑いに貪欲な姿勢があった。

「『カミシモ』はお笑い芸人の物語。企画・演出の橋本(和明)さんは「有吉の壁」をやられている方で、バラエティ班が作っているドラマです。普段笑いについて判断する立場でコンテンツを作っている人間が、お笑いをやっていない人にお笑いをやってもらうとなると、失敗できないのでハードルは高かった。お笑いは彼らにとっても新たな挑戦だったと思うのですが、実際始まってみたら、自分たちで考えてアドリブを入れたり、裏で壁に向かって熱心に漫才の練習をしたり…チャレンジする姿勢が貪欲で、瞬発力があったので、バラエティをやってみようと」