糸川耀士郎、『ダイヤのA』The MUSICAL主演は「めちゃくちゃチャレンジ」2年越しの上演にかける想い

2022/07/01 18:30 配信

2.5次元 インタビュー

中学時代はバスケ部、試合の悔しかった気持ちを思い出した

糸川耀士郎撮影=曽我美芽


──『ダイヤのA』原作のストーリーからは、どのようなメッセージを受け取りましたか?

リアルだなと思いました。必ずしも勝てるわけじゃないし、魅力的なキャラクターでもずっと一軍にいられるわけじゃない。「努力だけじゃどうにもならないこともあるよな」と改めて思わされる。そんな中でも栄純は何も恐れずに突き進んでいく。見ている人が栄純たちを見て勇気をもらえるようなお芝居ができたらいいなと思っています。同時に、千秋楽の頃には「この先も栄純を続けていたい」と思えるくらい、自分のレベルも高められていたらいいなと思います。

──野球の経験はほとんどないということですが、糸川さんは学生時代にバスケとサッカーをやられていたそうですね。スポーツに関して印象的な思い出を教えてください。

中学生のときのバスケの大会。この試合に勝てば、その次の中国・四国大会に行けるという大事な試合で、僕に大スランプが来てしまって。スターティングメンバーで試合に出ていたのですが、最後まで僕の調子が戻らなくて1点も取れず、結局2点差で負けてしまったんです。本当に悔しくて立ち上がれなくて、次の試合のために体育館で待機していた女子チームの前で、泣き崩れてチームメイトに抱えられながら帰るというめちゃくちゃダサい姿を見せてしまいました。人目もはばからずに泣き続けるくらい悔しかったですね。アニメ『ダイヤのA』を見ていたら、そのときの気持ちも思い出しました。

──役者として栄純を演じることで、そのときの悔しさも報われそうですね。

はい。

糸川耀士郎撮影=曽我美芽

背中で引っ張るというよりも、物理的に引っ張っていく座長に


──今作ではカンパニーの座長も務めることになります。どのような座長でいたいと思っていますか?

余裕のある座長でいたいですね。野球に関してはみんなに助けてもらわないといけない部分も多いと思いますが、座長の僕がいっぱいいっぱいになっていたらみんなを不安にさせてしまうと思うので、お芝居や歌で困っている人がいたら教えてあげたいし、ほかのことで悩んでいる人がいたら声をかけてあげたい。背中で引っ張るというよりも、物理的に引っ張っていく座長になりたいです。

──共演者の中で、特に共演が楽しみな方はいますか?

廣野凌大くん。初共演なのですが、いろいろなところで名前を聞くので、どんな方なのか、内面をいろいろと掘っていきたいです。“いじる隙あるのかな”とか。あったらいじり倒したいですね(笑)。逆にめっちゃいじられているかもしれないですけど(笑)。どっちにしても仲良くなりたいです。

──では『ダイヤのA』The MUSICALを楽しみにしている方へのメッセージをお願いします。

2年前に『ダイヤのA』The MUSICALの上演が決まって、でも中止になって。僕自身もつらい思いをしましたし、ファンの方もいろいろなつらい思いをした2年だったと思います。もしかしたら、この2年の間に、演劇を見ることをやめてしまった方もいるかもしれない。それほど大きく変わった2年でしたが、そんな時期を経て、僕も改めて栄純という役にぶつかっていきます。勇気を受け取ってもらえたり、エンターテインメントって素晴らしいなと思ってもらえるように、全身全霊でがんばっていきたいと思いますので、ぜひ劇場に足を運んでいただけたらうれしいです。

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