GENIC、2ndアルバムへの思いを語る!「手紙のような1枚」「いろいろな人に好きになってもらえるようなアルバムになった」

2022/07/04 12:30 配信

音楽 インタビュー

2ndアルバム「Ever Yours」をリリースしたGENIC。(写真左から時計回りに)西本茉生、金谷鞠杏、宇井優良梨、雨宮翔、小池竜暉、増子敦貴、西澤呈撮影=岡田健

2020年春のデビュー以降、着実に成長を続けてきたGENICがその進化を凝縮させた2ndアルバム『Ever Yours』を7月6日(水)にリリース。今年開催したばかりのツアーの振り返りと、アルバムへの思いを語ってくれた。

ファンの皆さんと一緒に作り上げるものなんだということがわかったツアーでした(増子)


──まずは2月から3月にかけて行っていたライブハウスツアー「GENIC LIVE HOUSE TOUR 2022 -We Gotta Move-」での手応えや感想を聞かせてください。

西本茉生:すごく手応えを得られたツアーでした。1stツアーに引き続きコロナ禍で声の出せないツアーだったのですが、1stツアーの経験も踏まえて、お客さんにこの状況でも楽しんでもらえるようにクラップを入れてみたりして。収穫も大きかったですね。

西澤呈:いい意味で、お客さんに呑まれなくなったと思います。今までは、拍手の大きさや表情で「あれ? あんまり刺さってないかな?」とか「あんまり楽しませられてないかな」とライブ中に考えてしまうことがあったのですが、今回のツアーでは、まず自分が楽しんで、それからお客さんに楽しんでいただくという考え方にシフトしたんです。メンバー同士でも目が合うとみんなすごく楽しそうな顔をしていて。まず自分たちが楽しめるようになったから、ファンの皆さんもそれに乗っかって楽しくなる、という雰囲気作りができたんじゃないかな。

増子敦貴:ライブって、自分たちがステージ上でパフォーマンスをして、それを見て楽しんでもらうというものだと思っていたんですけど、ファンの皆さんと一緒に作り上げるものなんだということがわかったツアーでした。呈が言ったように、自分たちが楽しんで、皆さんも楽しんで、一つの最高のライブを作る。それがわかったということは、自分的にもGENIC的にも大きな収穫だったと思います。

雨宮翔:今回のツアーは毎公演ごとにレベルアップしていくようなツアーにしたいと思っていたのですが、実際、自分の成長をものすごく感じられて。それと同時に、僕はいろんなことを気にせず、自分の好きなように回れたツアーでもありました。

(写真左から)西澤呈、雨宮翔、増子敦貴、小池竜暉、西本茉生撮影=岡田健


小池竜暉:前回のツアーに比べて公演数も増えたこともあって、いろいろ試しながら回れてよかったです。あとは前回のツアーから今回のツアーまでの期間を、準備期間として全員がしっかり生かせたのが、楽しさに繋がったんじゃないかなと思っていて。7月から始まる次のツアー「GENIC LIVE TOUR 2022 -Ever Yours-」も、しっかり準備して心から楽しめるツアーにしたいです。

宇井優良梨:私は公演を重ねるたびにどんどんお客さんとの心の距離が近くなっていった感じがして。それはお客さんだけじゃなくて、メンバーやスタッフさんとも。距離が近くなったというか、深くなったというか。話し合いを重ねて、成長しながら、最終的に楽しく終われた。ステージじゃない部分での成長も感じたツアーでした。

金谷鞠杏:私は“一致団結感”を感じました。今回は“客観視する”というのを大切にしていて、動画を見返しては「こういうのはどうかな?」とみんなで意見を出し合っていたんです。リハーサルのときもだし、移動中の車の中でも、LINEでも頻繁にやりとりして。そういうことを当たり前にできていたのがよかったですね。ライブ中にトラブルが起こったときも、目線で「大丈夫だよ」と送ってくれたり、さりげなくカバーしてくれたりして。サバイバルオーディションから始まった私たちの絆が、こういうところに出るんだなと感じられたツアーでもありました。

この曲を聴いていたら本当に楽しい夏になりそうな感じがする(西本)

【写真】GENIC、夏らしい衣装で全員揃っての1カット撮影=岡田健


──そんなツアーを経て、7/6にはアルバム『Ever Yours』がリリースされます。ツアーで披露されていた楽曲も多く収録されていますが、特に好きな曲や聞いてほしい曲を、一人ずつ教えてください。

雨宮:僕は「Aventure」。初めて聴いたときに衝撃的すぎて、この曲の作詞作曲をした呈と竜暉くんにすぐLINEしちゃいました。メロディにも歌詞にもふたりの想いがすごく詰まっていて、この曲をパフォーマンスできることがうれしいし、もっともっと進化させていきたいという想いも強いです。

西澤・小池:ありがとう!

宇井:私は全曲大好きで、全部推したいんですけど……1曲選ぶとしたら「来たる春」かな。この曲はコロナ禍でファンのみんなと会えない状況だったときに呈くんと竜暉くんがSNS上のやりとりだけで作ってくれた楽曲。会えない中で募る想いと、でも未来に向かっていこうという希望、そしてファンの方への想いが詰まっている。それが、今回の『Ever Yours』というアルバムタイトルに直結している気がして、この曲が“推し”です。

西澤:僕は「春うらら」。この曲も自粛期間で外に出られないときに竜暉くんとオンライン上でデータのやり取りをしながら作った曲で。あの時期は、つらかったけど、竜暉くんと楽曲を作ることが楽しみだったんです。そんな音楽への想いや竜暉くんと一緒に作った楽しさ、感謝を思い出すのですごく好きで。何よりもこの曲をメンバーで歌っているときが好きですね。

西本:僕は「ジリジリSUMMER」です。夏っていろいろなイメージがあると思うんですけど、「ジリジリ」という文字を見たときにすごくしっくりきて。「ジリジリSUMMER」というフレーズが何度も出てくるので、レコーディングのときはゲシュタルト崩壊を起こしたんですが(笑)、それくらいキャッチーだし、インパクトに残る。この曲を聴いていたら本当に楽しい夏になりそうな感じもするし、好きですね。

(写真左から)宇井優良梨、金谷鞠杏撮影=岡田健


金谷:私は「Supersonic」がタイプです。竜暉がこういう曲調に歌詞を書くのは新鮮だし、新たな竜暉の一面が見られて良いんですよね。あとはサウンドも好き。ちょっとマニアックなサウンドですけど、好きな人には刺さるんじゃないかな。まだ振り入れしていないですけど、サビをみんなで踊ったら迫力が出そうだなって勝手に想像しています(笑)。ちなみに私は朝、この曲を聴きながらノリノリでお散歩しています。

小池:僕はGENICに新しい風を吹かせたという意味で、僕が作った「夏の聲」を。この曲では、みんなが好きかはわからないけど、とりあえず自分の好きを詰め込ませていただきました。自分の好きなロックサウンドですけど、こういう楽曲って意外とダンス&ボーカルグループとの親和性は高いんじゃないかなと思って、自分の手癖満載で作りました。歌詞も青春を歌った爽やかなもので、今までのGENICにはあまりないテイストなので、そこにも注目してもらえたらうれしいです。

増子:ずっと考えていたんですけど、1曲に絞れなくて。アルバムのジャケット写真が好きなので、その話をしてもいいですか? ジャケットは、メンバーカラーが後ろに並んでいる写真なんですけど、そう思うと、今回のアルバムって、自分たちのカラーがそのまま入っているようなアルバムだと。僕のメンバーカラー“赤”を思わせるような熱い曲があって、翔の“青”を思わせるような爽やかな曲があって……って。そんな自分たちがたっぷりと詰まっている、いろんな人に好きになってもらえるようなアルバムになったなと思います。

金谷:いいこと言うね!

小池:今回のアルバムは、コロナ禍の春に3カ月連続で配信リリースした楽曲も入っていて、1曲1曲に思い出が詰まっています。『Ever Yours』というタイトルの通り、コロナ禍で皆さんに会えない状況の中で紡いできた音楽をまとめた、手紙のような1枚。ぜひ受け取ってもらえたらうれしいです。

インタビュー・文=小林千絵