ディズニー公式動画配信サービス・ディズニープラスのコンテンツブランド「スター」にて7月13日より独占配信が開始したオリジナルドラマシリーズ「セックス・ピストルズ」。同作で、セックス・ピストルズの二代目ベーシストとなるシド・ヴィシャスを演じるルイス・パートリッジのインタビューが届いた。
同ドラマは、1970年代にイギリスから世界的なムーブメントを起こした伝説のパンクロックバンド、セックス・ピストルズのギタリストであるスティーヴ・ジョーンズの自伝「Lonely Boy:Tales from a Sex Pistol」を基にセックス・ピストルズを描く物語。監督を務めるのは、「トレインスポッティング」「スラムドッグ$ミリオネア」など、数々の名作を生み出してきたダニー・ボイルで、「ムーランルージュ」「華麗なるギャツビー」を手掛けたクレイグ・ピアースが脚本を務める。
1975年にデビューしたセックス・ピストルズは、反体制的な歌詞、斬新なファッションなどによってすぐに注目された一方で、危険視され中止運動が起こるなど世間を騒がせる存在となる。しかし、アメリカツアーの失敗、バンド内の不和、突如の脱退などによって、活動時期はたった3年にも満たず終わりを迎えることに。
今作では、オリジナルメンバーであるスティーヴから見た、新しい視点でのセックス・ピストルズが語られる。
――どのようにこの役を手に入れたのか教えてください。
とても普通のやり方だったよ。僕は、母がナンシー・スパンゲンを演じながら撮影した(オーディション用の)テープを2回作ったんだ(笑)。そしてその後、ダニーに会いに行って、それからもう一度オーディションに呼ばれて、その後2週間ぐらい待った。そしたら、エージェントから電話が来て、「彼らは僕にこの役を演じてもらいたがっている」と言われたんだ。
信じられなかったよ。毎回、(この役に)近づいていくたびに、「あり得ない」って感じだったんだ(笑)。僕を見てよ。僕は全然、シドみたいじゃない。(その時は)そうじゃなかった。そういったことが自分の中にあるとは、全く分からなかったんだ。
――もともとシドについては知っていましたか?
僕は彼のことはあまりよく知らなかった。学校で仮装する日に一度、僕と友達で、シド・ヴィシャスとジョニー・ロットン(ジョン・ライドン)の格好をして行ったことはあったけどね。彼らがセックス・ピストルズと呼ばれていることはとてもクールだと思っていたけど、それ以外のことは知らなかった。
当然、彼らがクレイジーで、ロックスターで、奇抜であるというのは知っていたけど、それ以外のことは何も知らなかった。そして、彼らに対する意見は分かれていた。でも、世界中の多くの人たちがそれと似た見方をしていたと思う。
彼らのことは聞いたり、見たりしていたけど、(彼らの)キャラクターについては知らないんだ。そしてこの作品は、本当の彼らがどうだったかという真相に迫る上で、とても素晴らしい仕事をしていると思う。
――撮影前に、シドやバンドについてかなり学んだと思いますが、役作りのアプローチや準備について話してもらえますか?
準備は2カ月間あった。撮影前に、僕らにリハーサルする時間が与えられたんだ。発音を学んだり、音楽を学んだり、バンドになるためにね。(そして)そういったことが、ステージの上で4人をくっつける(まとめる)ことになるように聞こえるけど、そこには、(僕らを一緒にする)接着剤のようなものがあるんだ。それはリハーサルの間に作られるんだよ。
(作品の中に)そのことが現れていると思う。(リハーサルの)後に、彼らと飲みに出掛けるんだ。キャストたちとね。そして、彼らと親しくなるんだよ。そういったことは素晴らしかった。役者がそういうことをするのはとても珍しいんだ。
そして、発音をちゃんとやるのは、僕にとって大きなことだった。なぜなら、発音を覚えることはそれまでやったことはなかったからね。それを学ぶのはかなり大変だった。それをちゃんとやれるようにするのにかなり時間がかかったし、僕はそのことにちょっと不安を感じていた。
でも一度それをこなしたら、僕は完全に自由になった感じで、その世界に入っていくことができた。そして、そのコスチュームを身に着けたら、すべてが動き出したんだ。このキャラクターがどうやって生まれていくかを見るのは素晴らしかったよ。でも、それ以外は、僕らはただシーンをリハーサルしたり、音楽の演奏をたくさんやった。そのことは最も重要なことだよ。
そして、ダニーは明らかに音楽が大好きだ。だから、彼は僕らがそれを実際に演奏したり、バンドでいることにとても熱心だったよ。
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