個人的にはホークウインドにまつわる描写にも惚れた。素晴らしい音楽性にかかわらず、信じられないほど過小評価されているバンドだ。このドラマを機に、ホークウインドにも光が当たったら、こんなにうれしいことはない。
スティーヴ役のトビー・ウォレス、マルコム役のトーマス・ブロディ=サングスターの演技も実にハマっており、初回から引き込まれる場面が多々あった。世代的にトーマス・ブロディ=サングスターは、20年ほど前の映画「ラブ・アクチュアリー」で、リーアム・ニーソンの息子役を務めていたことが印象的。今や32歳になり、立派な大人となった彼の魅力で体現するマルコムには感慨深いものがある。
とはいえドラマ「セックス・ピストルズ」、序盤はまだ嵐の前の静けさ。シドが出てくるようになってからの過激な展開を見るには、やや心の準備が必要かもしれない。
◆文=原田和典
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