満島ひかりが、7月26日に日本大学文理学部・センターホールで開催された映画「TANG タング」公開直前イベントに、主演の二宮和也と共にサプライズ登壇した。
イギリスのハートウォーミング小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を映像化した本作。ゲーム三昧で妻に家を追い出されたダメ男、健は訳あって無職で人生に迷子中。しかし、家の庭に突然現れた記憶を無くした迷子のロボット、タングとの出会いによって生きる気力を取り戻す。満島は、二宮が演じる主人公・健の妻、絵美役で出演している。
この日のイベントは、400人の学生が本作を試写し、三木孝浩監督がトークを行うというイベントだったが、サプライズで二人が登場した。
二人が会場に現れた時の学生たちの盛り上がりに、満島は「想像以上に大学生って若いんですね! ここから見る景色がキラキラしてて」と驚いた様子。撮影時のエピソードなどを二宮、三木監督と語った後、劇中で将来に自信を持てない絵美に健が「きっと大丈夫」と励ますシーンにちなんで、学生からの悩みに答えて、エールを送るコーナーも設けられた。
「ゼミの後輩のことを好きになっちゃいました。うまくいくように応援してほしいです。アドバイスください!」という女子学生の質問に、満島は「好きになっちゃったんですね! いいですね、恋とか(笑)」と笑顔を見せ、「アドバイスすることないよね。うまくいっても、いかなくても、人を好きになってるあなたがすてきだと思いますよ。きっと大丈夫!」という温かい言葉をかけると、会場から大きな拍手が起こった。
「大学3年生ですが、将来を決める上で大事なことは何ですか?」という質問には、「20歳とか21歳の頃って、あまり記憶がないぐらい毎日不思議な時間を過ごしていました。いろんな不思議な大人たちと話をして、友達とも会話をして、不思議な夜を超えて」と回顧。
「どんどん近道をして進みたい人もいると思いますけど、私はどちらかというと迂回して、みんなよりも遅くてもいいからいろんなものを見てみたいと思っていました。一見、無駄に見えたり合理的じゃないと思える時間が、後に大人になってから奇跡みたいにいろんなことを起こしてくれました。遠回りでもいいんじゃないかな。たくさんの不思議な夜と朝と昼を過ごしてください」と自身の経験と重ねたアドバイスをして、「きっと大丈夫!」という言葉も添えた。
最後は、「皆さん、マスクをしていてもそれぞれの表情が違っていて、キャラクターが違うのも分かるぐらい、この空間が個性に溢れていました。学生の持っているパワーを私たちが少しもらったような気がしていて、すごくうれしいです。いい時間をありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えて、イベントを締めくくった。
映画「TANG タング」は8月11日(木)より全国ロードショー。
◆取材・文=田中隆信