峰浪りょうの人気コミック「少年のアビス」が、荒木飛羽主演で実写ドラマ化され、MBSドラマ特区枠で9月より放送することが分かった。同ドラマは、生まれ育った環境に縛られ、絶望の淵にいた高校生・黒瀬令児(荒木)が、ある出会いをきっかけに、生きることは何かと希望を追い求める、“心中”から始まるスーサイドラブストーリー。
原作は、2020年より「週刊ヤングジャンプ」で連載をスタートし、「次にくるマンガ大賞2021 コミックス部門」で11位を獲得し、累計発行部数100万部を突破した大人気コミック。閉塞感が漂う田舎町という小さな世界の中で、行き場がない少年と、その家族、幼馴染、教師など、強烈な個性を放つ登場人物たちの、心の闇や絶望を赤裸々に描く。
令児は何もない田舎町で、引きこもりの兄、認知症の祖母、その2人の相手に疲れ切った母親と家族4人で暮らしていた。祖母の介護と仕事で忙しい母・夕子に早く楽をさせるため、高校卒業後は大学に進学せずに就職を考えていた令児は、この町から出ることを心の底では願いつつも、半ばあきらめていた。「家族」、「将来の夢」、「幼馴染」…そのどれもが、令児をこの町に縛り付けていた。
これからも、何もない町、変わるはずのない日々の中で何も変わらず平凡に生きていく、そんな毎日に嫌気がさした高校2年生のある日、令児は運命を変える「彼女」と出会う。それは、田舎町に居るはずのない、憧れのアイドル・青江ナギだった。自分をこの町から解放してくれると直感した、ナギが差し出した救いの手は、“心中”だった。
令児を演じる荒木は、2014年に8歳で俳優デビューして以降、ドラマ「あなたの番です」や映画「るろうに剣心最終章 The Final/The Beginning」など、わずか16歳ながら数多くの作品に出演し存在感を示している。
今作が連続ドラマ初主演となる荒木は、「初主演ということと、令児を演じさせていただくことに、緊張と楽しみという感情があります。もともとすごく大好きな作品で、ドラマ化されることがあるなら、『自分がやってみたい!』と思っていました。だからこそ、全力で黒瀬令児という人生を生きて、皆さんに作品を楽しんで頂けるように頑張ります。」と、力強いメッセージを寄せている。
監督を務めるのは、映像作家、アートディレクター、CGデザイナーとして活動し、[ALEXANDROS]やOfficial 髭男dism、優里などのMVを多く手掛ける、新進気鋭の映像監督・かとうみさと。「『少年のアビス』実写化の監督を出来たら今世に未練はないと周りに言い続け、実現させていただけたことが今でも夢のようです!」と本作への熱い想いを語る彼女は、今回が連続ドラマ初のメイン監督となる。
脚本は、ベルリン国際映画祭スペシャルメンション賞を受賞した映画『風の電話』や、2023年公開映画『エゴイスト』、ドラマ『神木隆之介の撮休』といった脚本や小説・エッセイなど多方面において活動を広げている、狗飼恭子(いぬかい・きょうこ)とのタッグで描いていく。
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