――渡部さんの復帰に関しては、いろいろ大変だったと思います。
やっぱり会社の上層部の理解を得られたのが大きかったかなと思いますね。プロデューサー判断だけでは絶対できないことなので。そういう上の人たちが動いてくれて、人力舎(アンジャッシュの事務所)さんにも動いていただいて、そしてスポンサーさんには背中を押していただけて。本当にありがたかったなって思います。
あと、いろいろ報道された中、残念ながらやめてしまった放送局さんもある中で、番組を続けていただいた各地のネット局のお力も大きいし、同業者としてありがたかったです。全部の局さんにやめられたらさすがに続けられなかったと思います。
そういう決定権がある人、うちの上層部、人力舎さん、スポンサーさん、ネット局さんの方向性が一致していたというところで、この4つのうちどれか一つでも駄目だったら、たぶん復帰は実現しなかったと思います。
だから、本当はスタープロデューサー的な感じで「僕が電撃的にやりました!」とか言いながらお話したいんですけど、まったくそうじゃない。正直言うと僕が決めてないのがちょっと残念で「俺がやった」と言いたいですけど、そうじゃないので、実はあまりしゃべれないんです(笑)。
――番組としては、今後も特に大きな変化とかはなく、これまで通り自然体でって感じですか?
そんなに大きな変化はないです。うちの番組は基本スタジオトークで、(ゲストには)ひな壇に出て有名ではあるけど、あまり自分のことをしゃべる機会がない人たちが多くて。
うちのディレクターが“じゃない方芸人”を取り上げたりするんですよ。一組のゲストで二本撮りすると、1本目は全般的に、2本目は“じゃない方芸人”を取り上げる。それこそバイきんぐの西村(瑞樹)さんとか、宮下草薙の宮下(兼史鷹)さんとか、全然目立たなかった頃からフィーチャーして、魅力を掘り下げるみたいな流れがあるんです。
正直、画変わりがないので「テレビ的にちょっとどうかな」というのはあるんですが、そういう芸人の方が(他の番組では)じっくりトークする所がないので、日が当たらないところにも若干うちの方では当てて、「そこから活躍してくれるといいね」みたいな感じのスタイルでやっています。そこは差別化だと思っているので、今後も続けていきたいですね。
ただ、やっぱり画変わりがなさ過ぎるので、去年11月に千葉市さんの市制100周年というので、ザ・マミィさんとか吉住さんに出てもらってロケをやったんですよ。ああいうのがあるといいですね。芸人さんたちの魅力を引き出しつつ番組独自で発信していくみたいなものは、今後検討していくといいかなと思っているんですけど、何しろ予算がちょっと…(笑)。反響はあるんですけど、相変わらず予算がそんなにないってことで。
でも、こういったことを契機に注目されて、いろいろご意見をいただいているので、「何かちょっとでも取り入れてやっていこうか」っていうことは話しています。基本的にはこれまで通り“芸人さんの魅力を引き出す”というかトークをしていただいて、いろいろしゃべってもらうというスタンスで、今年の秋で放送18周年を迎えますが、これまで通りの「白黒アンジャッシュ」を続けていきたいと思っていますね。
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