――逢坂さんにとって、魔王サタン/真奥貞夫の魅力は?
人間より人間くさいところでしょうか。僕がバイトしていたときも、あそこまで真剣にやった記憶はないですし(笑)。すべてにおいて全力を注ぐ。もちろん、その背後には野望もあるんですけれども、暴力とか力でそれを実現しようとせず、人間界になじんで、ちゃんとコツコツ頑張っている。異世界なのにあんまり人に頼らなくて、基本自分のところで解決している。一家の主として、芯があるんだなと思いますね。
――ちなみに逢坂さんはどんなアルバイトをされていたんですか?
スーパーだったり、ゲームセンターだったり、コンビニだったり、カラオケだったり…派遣の仕事も、いろいろやっていました。ゲーセンは特に楽しかったです。自分の好きなゲームを扱っているので。結構スタッフが配線を直したりするんですけど、それも楽しかったですし、営業終わった後、曜日限定ですけど、残ってゲームがやり放題の日もあって、クレジット連打できるんですよ(笑)。それが楽しくて、今でも印象に残っていますね。
――タイトルにかけて、逢坂さんにとって「働く」とは?
もちろん「生きるための行動」ではあるんですけど、僕の場合はせっかく好きなことを仕事にできているので、自分が楽しんでやらないと駄目だろうなと思っています。芝居はエンターテインメントなので、ちょっとでも機嫌が悪かったりすると優しいセリフを言ってもその雰囲気が端々に垣間見える。
視聴者の方は気付かないかもしれないんですけど、自分で後から聞いたときに「この時は機嫌が悪かったんだろうな」「調子が悪かったのかな」とか、分かっちゃうんです。機嫌が悪いとか、調子が悪いとかでその作品の雰囲気を壊してしまう恐れがあるので、どんなに体調が悪くても「働く=楽しむ」ということを意識しています。本人が楽しくないと、見ている方も楽しくないと思うので。
そういう意味でも現場の雰囲気は大事ですよね。僕がメインに立つ現場だったら、本番は真剣にやって、休憩中はみんなで仲良くたわいない話をできる現場にしたいですね。
――では最後に、第4話からの見どころを教えていただけますか?
4話では、ガブリエル(CV:子安武人)が乗りこんできて、今後も割とシリアスな展開が増えてきています。魔王の過去も語られますし、この後、マグロナルドだけじゃなくて、いろんなバイトも経験していきます。もちろんアラス・ラムスとか、勇者エミリア(CV: 日笠)の話とか、深く語られていく部分もあって、すごくバランスよく展開されていきます。
あと、僕のオススメしたいキャラはカミーオ。大ベテランの緒方賢一さんが、すごくかわいく演じてらっしゃるので、ぜひ注目していただきたいですね。
◆取材・文=原田和典
※記事内、逢坂良太の「逢」の字は「二点しんにょう」が正式表記
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