――草彅さんの質問に、職人の方もうれしそうにお話されていましたね。
職人の方に会うと僕自身も前向きになれて、やっぱり諦めちゃいけないのだなと思います。最初からうまくいくことなんてない。失敗することもありますが、失敗があるからこそ成功できる。番組を見る皆さんも励まされるのではないかと思います。
――周りに支えられたという職人さんのお話もありました。
一生懸命やっているから周りも助けてくれる。炭に懸ける思いも伝わるのだと思います。日頃から真摯に炭と向き合っているからこそ、そういうことが起こるのではないかと思います。
――草なぎさんは、長い芸能活動の中で試練はどのように乗り越えてこられたのでしょうか?
「何とかなるんじゃないかな」と前向きに考えます。立ち止まってもいいし、振り返ってもいい。でもまた必ず歩み続けることが大事なのかなと思います。ゆっくり一歩一歩という気持ちでやっています。職人さんを見ていてもそう思います。焦らず、2歩進んで1歩下がるくらいの気持ち。後退している時もあるかもしれないけど、それでも地道にコツコツと歩き続けるのが人生じゃないかなと思います。
――番組に登場したさまざまな道具の中で、興味をそそられたものはありましたか?
以前の回ではオイルランプや砥石、今回は炭にも興味が湧きました。やっぱり自然が作るものはすごいなと思います。砥石も炭も自然の材料を生かして職人さんが手を加える感じで、職人の方々が「そのもの自体の良さを引き出すための手伝いをしているんだ」というようなことをおっしゃるのがグッと来ます。自然が作り出すものをお借りし、少しだけ手を加えるような感謝の意識が共通していると思います。自分は一つの円につながっていく自然の中の流れの一部という考え方が素晴らしいなと思いました。その意識はすごくすてきで大事なことだと、番組を通して改めて思っています。
――最後にメッセージをお願いします。
今回の職人さんたちもすごく刺激的でした。自然の中で逆らわず、黙々と自分の作業を突き詰めている職人の方々に会うと、僕自身も前向きになれます。すぐに結果が現れるものではないところでコツコツやっている職人さんの姿は、番組を見てくださる方々の人生にも何かヒントになるのではないかと思います。「職人魂」を皆さんも受け取ってください。
(「なぎ」は正しくは弓ヘン前の旧字の下に刀)