二宮和也、妻に捨てられた“ダメ男”役に「そこらへんのゾーンで生きているキャラクターが多いので慣れています」

2022/08/11 13:59 配信

映画 会見

二宮和也 ※ザテレビジョン撮影

二宮和也が、8月11日に都内で開催された映画「TANG タング」公開初日舞台あいさつに登場。満島ひかり市川実日子小手伸也奈緒かまいたち景井ひな武田鉄矢三木孝浩監督と共に初日を迎えた感想などを語った。

日本国内でもシリーズ累計発行部数38万部を超える、イギリスのハートウオーミング小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を映像化した同作。ゲーム三昧で妻に家を追い出されたダメ男・健(二宮)は訳あって無職で人生に迷子中。しかし、家の庭に突然現れた記憶を無くした迷子のロボット「タング」との出会いによって生きる気力を取り戻す。

原作者からの賛辞に「いい酒が飲めそう」


初日を迎え、二宮は「見ていただきまして本当にありがとうございました。僕らの思いが伝わっていたらうれしいなと思います」と、上映後の客席に向かって深々と頭を下げてあいさつ。

最初に二宮のもとへ届いたオファーはの活動休止前だったそうで、それから長い年月をかけて完成・公開に至った今作。

公開初日を迎え、原作者のデボラ・インストール氏から「二宮さんの演技はパーフェクトで本当に素晴らしかったです。健とタングがお互いを好きになっていく過程と同時に、観客もこの二人のキャラクターを好きになっていく。健とタングと観客の心の動きが重なっていくのを実感しました」と、賛辞が送られると、二宮は「いやあ、パーフェクトか~と(笑)。いい酒が飲めそうだなと思っています」とうれしそうな表情を浮かべた。

また、妻に捨てられるダメ男というキャラクターについては「僕は基本的にそこらへんのゾーンで生きているキャラクターが多いので。20年間くらいずっと板前の見習いとかやっていたんで、その辺は慣れています」と笑顔で語り、観客の笑いを誘っていた。

いかりや長介さんの教えを明かす


さらに、映画のキャッチコピー「キミとなら、きっと大丈夫。」というキャッチコピーにちなんで、「あなたにとって誰が『キミとなら、きっと大丈夫。』と思える存在か?」という質問が。

これに、二宮は「一緒に仕事をしてくださる人たちなのかなって思います。若い頃に先輩から、『とにかく一緒に死んでくれる人を探しなさい』って教わって生きてきたので。『自分がどんどん成長していって、仮に大きくなった時に君を使って生きながらえようとする人はたくさん増えてくるだろうから、そういう人ではなくて、君とだったらこの作品でどんなことになっても、死んだって構わないって人を一人は見つけなさい』っていうふうに教えられてきたので。共演者の人たちだったりとか、制作陣とか、“人の運”というのは誇るべきものを僕は持っているなと思っていて…」と話すと、共演の武田から思わず拍手が。

会場中に拍手が広がり、「先生(※武田)ありがとうございます。そこは今回もそうですし、次回もそうであってほしいなっていうふうに思うと、皆さんかなって思います。(それを教えてくれたのは)いかりや長介さんです。ようやく最近(その意味が)分かってきたかなって思いながら、出会いに感謝して、次の出会いも良かったらいいなって思いますね」と真摯に語り、会場中から再び大きな拍手が送られていた。

◆取材・文・撮影=ブルータス海田