そもそも、現在行われている普通選挙制度が生まれたのは1945年。成田氏の提言を受け、スタジオでは「確かに77年間変わってないものってなかなかない。その制度が今に合っているはずがないもんね」など納得の声が上がった。
物価高が進む経済も、日本にとって喫緊の課題。林先生は「将来的に日本人がお金に困る状態になるのでは」と問い掛ける。
すると、成田氏は「もう困り始めていますよね」と指摘。「日本はこれだけ高齢化していて、人口は減っていく。国全体としてのGDPは良くて横ばい、おそらく落ちていくのはもう避けられないんじゃないかと思うんです」と見通しを率直に語った。
だが一方で、「一人当たりの豊かさは維持できたり伸ばせる可能性がある」とも言及。実際ドイツや韓国など、高齢化が進む中でも一人当たりのGDPは上昇傾向にある国もある。
日本経済の低迷に歯止めをかけるにはどうすればいいか。成田氏は「沈み始めた船であるほど一発逆転を狙いがち。それがすごく危険」と警鐘を鳴らし、「一旦リセットして、ゼロベースで何をするか。それも、分かりやすい一発逆転を狙うのは難しいということを前提にしながら、新しいことを始めようとする企業の邪魔をするような規制をできるだけ取り除くとか、そういうことを積み重ねるしかないんじゃないかと思います」とした。
そして、経済低迷の打開策のヒントとして成田氏が例に挙げたのが、“価値の測り方”の多様化。「何万円持っている、みたいな昭和っぽいお金の測り方はどんどん時代遅れになっていく」と言い、「100万円だけを持っている人と、お金は持っていないけど100万フォロワーを持っている人を比べたら、後者の方が価値を持ってしまっているのが今の社会。これがもともっと過激になっていくんだろうなと思います」と語った。
新しい選挙制度を議論することや、現金以外の価値を使った経済成長の可能性など、既存の価値観にとらわれない発想からの意見に、林先生も納得の表情。スタジオからも「なるほど」「すごい!」などの声が上がっていた。
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