元月組トップスター・珠城りょうが同じく元月組男役スター・宇月颯の魅力を語る! 「どの振り、どのポーズでも角度がめちゃくちゃ決まるんですよね」

2022/08/25 18:01 配信

バラエティー インタビュー

「山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?」第3幕のゲストの珠城りょう、宇月颯

自他共に認める宝塚歌劇団の大ファンでもある、お笑いコンビ・南海キャンディーズの山里亮太。まだファン歴の浅い彼が"宝塚男子"を目指し、OGゲストや専門家・研究家の方々から「宝塚歌劇団」に関する知識やしきたりを学び、その魅力を伝える番組「山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?」。第三幕目のゲストは、元月組男役トップスター・珠城りょうと、元月組男役スター・宇月颯。"誰もが憧れる男役を演じてきた"という共通点を持つ2人に、番組収録後にインタビューを行い、宝塚歌劇団への思いなどを聞いた。

――本日の収録を終えてのご感想をお聞かせください。

宇月「久しぶりな話もさせていただいたのですが、自分で話しながら懐かしさが蘇ってきて『あ、そんなことあったな』といった感じでした。そして、宝塚がお好きだと前からおっしゃっている山里さんとお話しできるのをとても楽しみにしてたのですが、もう予想通り楽しかったです」

珠城「今日の収録をとしさん、そして山里さんとご一緒できるのをとても楽しみにしていました。 いろんなことを掘り下げていただけたので、『あ、当時こんなことがあったんだ』『こんなことしてたんだ』といった、新鮮な気持ちで私たちのトークをご覧になっていただけるんじゃないかなと思います。私自身もとても楽しい時間を過ごせましたね。あっという間でした」

――宝塚男子に抱いていた印象をお聞かせください。

宇月「自分のファンクラブにも男性会員の方がいらっしゃるのですが、最初は『どういった目線で、宝塚の男役がお好きなんだろう?』という思いはありました。お伺いすると、男同士的な目線で見てくださっている方とかもいらっしゃって。女役・娘役さんだったら、『女性として可愛い』というイメージもあると思うんですけど、男役だと女性としてというよりは、もうほぼ『僕ら一緒だよね』みたいな感じの目線で見てくださっている方が多くて。でも、男性役を演じてる身としては、男性から『かっこいい』『素敵』だったり、『あの役いいですよね』とか『あの男性の役のあの心情わかります』みたいにおっしゃっていただいて男性目線ってすごく面白いなって思っていたので、純粋に嬉しかったです」

珠城「在団中も年々、男性の姿が客席に増えてきているという印象はありました。私がやってきた役のキャラクターっていうのは比較的、男性的な役が多かったので、男性ファンの方が『かっこいい』と言ってくださることが多くて。『真似してみたい』とか『そんな風に自分もなれたら』といったお手紙をいただいたりすると、ああ、嬉しいなって思いましたね。 あと、小さい男の子とかも結構いるんですよ。『宝塚に入りたい』みたいな。そう思ってくれているというのを知って、とても嬉しいなと思っていました」

宇月「退団してからのお仕事で『宝塚好きだったんです!』って言ってくれる男の子とか、共演者の方でも『舞台見てました!』だったり、『今、演じてる役を男風にやってみてます』みたいに言ってくださる方とかもいたりして、同業の男性でも『宝塚が好き』って言ってくれる方が多くて。それも嬉しいなって思ってます(笑)」

――ファンの方が宝塚にハマる理由はどこにあるとお考えですか?

珠城「『ベルサイユのばら』が一世を風靡した時代は、少女漫画から抜け出てきた世界というのがありましたけど、そのベースって未だにあまり崩れていないような気がしていて。ステージを観ている時だけじゃなくて、宝塚大劇場という空間自体も、やっぱり宝塚らしい世界観になっているので、一歩足を踏み入れた時に、現実を離れて、その世界にどっぷり浸れるっていうのが最大の魅力なんじゃないかなとは思いますね。美しくて、華やかで綺麗なものが、美しい世界観で彩られているっていうのが一番大きいのかな、なんて思いますね」

宇月「現代が舞台の演目などリアルに近い作品であればあるほど、宝塚で演じた時の個性が出る、みたいなものは在団中の時から感じていましたね。もちろん、リアルではない話が得意な劇団だとは思うんですけど、リアルなものだからこそ、宝塚でやると逆に面白いんだなって思ったりしていました。お客様もきっと、ご自分で体験するようなことをちょっと一歩引いてというか、別次元から見ることができたりするのは非現実的な演目だと思いますし、現実でちょっと疲れてらっしゃったり、『なんか面白いことないかな』とか思ってる方々には、むしろハマっていただきたいなって思いますね」

――お互いの仕草で「かっこいい!」と思うポーズはありますか?

珠城「なんかマニアック過ぎて、ちょっと言葉で伝えづらいんですけど、としさんの横顔の頬から首にかけてのラインがもう...。男役の踊りに関して、どの振り、どのポーズでも角度がめちゃくちゃ決まるんですよね、としさんって。その時に見せてくださる、横顔のラインがすごく好きですね」

宇月「私は、やっぱり安定感ですね。『All for One』の時の立ち回りとかも、あんなに剣も衣装も重かったのに、よくふらふらせずにやってるなと思っていました。意地でもグラつかなかったとか思うと、その心意気みたいなのって、やっぱりかっこいいですよね」

――お2人にとって宝塚歌劇団はどんな場所でしたか?

宇月「当時はすべてを懸けていた場所だったので、『ここがすべて』と思っていたんです。でも、退団して、新しい世界を知って、いろいろ思うことも変わってきましたけど、 やっぱり『今の自分を作ってくれた場所』だなって感じています。宝塚OG作品などにも出演させていただいたりすると、『やっぱり暖かい場だったんだな』っていうのはとても思いますね。仲間とかもそうですしし、いいご縁もいただけたし、たまちゃんとの繋がりだったりとか、いつ帰っても、いつ行っても仲間がいて待ってくれる場所があって。だから、頑張れるみたいな部分もありますね」

珠城「宝塚を卒業して、約1年ぐらい経つ身でいろいろ振り返ってみると、やっぱり宝塚の男役って、男役というものを成立させるために、私生活でも意識して過ごしているんですね。なので、宝塚で男役をやっていた時は、自分も夢を見てたんだなっていうのをとても感じます。自分なんだけど、自分じゃないみたいな。もちろん今も当時の芸名のまま活動してますけど、私もとしさんも"男役"っていうものがつくだけで全然違ったんだな、というのを今、振り返ってみて感じていますし、あれだけきらびやかで華やかな世界も、やっぱり宝塚にしかないものだと思うので、ステージに立っていた自分からしても、本当に夢の世界だったなっていう風に感じます」

――最後に、番組をご覧になる皆さんへメッセージをお願いします。
宇月「私たちもというか、私はすごい楽しんでしまったんですけど(笑)、宝塚男子の方も、ずっと応援してくださっているファンの方も楽しんでいただいて、『あ、裏ではこういうことがあったんだな』とか、なかなか他ではしない話もできたと思いますので、そういった意味で、いろんな角度から楽しんでいただけたらと思います」

珠城「宝塚に在団していた時は、こうやって宇月さんと2人でトーク番組とか何かをやるということはなかったので、普段私たちが2人でしゃべっていたらこんな感じになるんだとか、そういう部分も楽しく見ていただけるんじゃないかなと思います。私自身も今日の収録は、とっても楽しい時間だったので、きっとその思いが皆様にも伝わると思いますので、是非、温かい目で見ていただけたら嬉しいなと思います」

文=中村実香

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