長野美郷、“朝の顔”から報道キャスターとして勉強の日々「堅いイメージの“報道”を身近に引き寄せられるような存在になれたら」【連載:Museの素顔 #12】

2022/08/31 18:30 配信

芸能一般 インタビュー 連載

“やらなきゃ”ではなく何事も“楽しむ”気持ちを忘れずに


変わらぬ爽やかな笑顔。そして言葉の端々に知性を感じさせる、優しい語り口が印象的だった撮影=岡田健

——最後に、「仕事で大事にしている言葉」、「誰かに言われた心に残っている言葉」、「好きな言葉」の3つを教えてください。

仕事で大事にしている言葉:一期一会

毎回、現場ごとにお会いする人が違うので、ご一緒するのはご縁だなと思うんですよね。だから、その瞬間を大事にしたいなと思いますし、今聞きたいことは聞かないと後で後悔するのは悔しいじゃないですか。今を大事に、今できることを最大限にやる、という感覚はすごく大事にしています。

誰かに言われた心に残っている言葉:それでも今日は始まるから

ちょうど東日本大震災が起きたときに、「めざましテレビ」でお天気キャスターをやっていました。BGMもなく、“被災地の天気”というテロップも出るので笑顔で伝えてはいけない気がして、どうしていいのかわからなくなってしまって…。多分私、すごく暗かったんですね。そうしたら、当時のプロデューサーが「辛いニュースなのはわかるけど、ちょっと暗すぎるだろう」と。「被災地の方も、それでもやっぱり今日は始まるんだから。辛いけど、今日を何とか頑張って生きていこう、そういう気持ちになってもらいたくない?」というようなことを言ってくださったんです。それで「なるほど」と思ったんですよね。大変だけど、今日は始まるし、明日もやってくる。その日々の中で、辛いのを横に置きつつ、何とか今日を生き抜いていこう、と思っていただけるような手助けが、私に少しでもできたらいいし、私はそうなりたい、と思って。その言葉はずっと心の教訓になっています。

好きな言葉:好きこそ物の上手なれ

「之を知る者は之を好む者に如かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かず」という孔子の言葉もあるんですが、知ってる人より好きな人の方が強くて、好きな人よりも、それを楽しんでる人の方がもっと強い、と。私が今やっていることも、“やらなきゃ”じゃなくて、楽しいからもっと知りたい。その先にもっと面白い世界があるんだ、って。そうなると、情報収集もまったく苦ではないんですよね。「遊ぶように働き、働くように遊ぶ」という言葉も好きなのですが、そんなふうに生きていきたいです。

長野美郷 撮影=岡田健

長野美郷 プロフィール

ながの・みさと=1986年11月27日、愛知県出身、O型。大学卒業後の2009年3月末から「めざましテレビ」の5代目お天気キャスターに、2014年4月から「めざましどようび」のキャスターを担当するなど、2018年3月までの9年間めざましファミリーの一員として活躍。現在は「BSフジLIVE プライムニュース」にて木曜・金曜キャスターを務めている。

交流のある同事務所所属のアナウンサーは「吉田恵さんとはよく食事に行きますね。望月理恵さんも、取締役ですから、仲良しというのはちょっとおこがましいなと思いつつ、ランチやゴルフをご一緒させていただいています。後輩だと、谷尻萌ちゃんもランチやアフタヌーンティーに行きますし、福岡に行ったときは、“めざまし”の一個後輩の小野彩香ちゃんと会うことも。セント・フォースの皆さんは、年齢がちょっと離れていても、現場で一緒になったり、会ったりすると仲良くしていただけるのがすごく楽しいです。会社員ではないので明確な同期はいないのですが、その分一緒になったときに、“セント・フォース”という、なんとなくの同胞感がある気がして、いいなと思っています」

取材・文=四戸咲子

※本連載は今回が最終回となります。ご愛読ありがとうございました!