名曲「星に願いを(When You Wish Upon a Star)」を生んだディズニーの不朽の名作アニメーション「ピノキオ」が実写映画化。「フォレスト・ガンプ/一期一会」などでタッグを組んだロバート・ゼメキス監督とトム・ハンクスが再びタッグを組み、2022年によみがえる。日本語吹替版では、ピノキオ役を川原瑛都、コオロギのジミニー・クリケット役を山本耕史が務める。このほど山本にインタビューを行い、作品の印象や声優の仕事の難しさや得たもの、作品のテーマの一つである“善悪”について思うところを語ってもらった。
同作は、人間になることを夢見る操り人形のピノキオと、息子を亡くし孤独に暮らすおじいさんゼペットとの心の絆、そしてピノキオの“良心”として善悪を教えるジミニー・クリケットとの冒険を、アメリカ「アカデミー賞」の歌曲賞・作曲賞を受賞した珠玉の名曲「星に願いを」にのせて描いた感動のファンタジー。
9月8日(木)の「ディズニープラス・デイ」より、ディズニー公式動画配信サービス・ ディズニープラス独占で日米同時配信開始となる。
――作品の印象を教えてください。
「ピノキオ」は小さい頃に絵本で読んでいたんですが、ちゃんとした映像で見たことはなかったんです。今回改めて作品に触れると、純粋で無知な主人公が悪になびいてしまう中で、正しきことに強くなるというシンプルだけど共感できるストーリーだなと感じました。
ピノキオが人間ではないという点にも切なさを感じて、一方で人間ってそんなにいいものなのかな?とも思ったりもしちゃいましたね。いろんな部分に共感できて、誰が見ても魅了される作品だなと思いました。
――吹き替えを担当するジミニーは作品内でも人気のキャラクター。どんなところが魅力だと思いますか?
ピノキオもジミニーも決して力持ちではないので、“か弱い主人公”がどういうふうに強くなっていくかがピノキオの大きな成長だと思うんです。決して力は強くないジミニーなんだけど、ピノキオのために愛と知恵を使って彼を導いていく。それが彼の魅力だと思うんです。そして、ピノキオもジミニーの愛に導かれつつ成長して強くなっていく。ピノキオとジミニーという、か弱い2人の関係性は素晴らしいですよね。
――声優の難しさはどんなところでしょうか?
声以外の表現は、すでに映像の中でジミニーがやってくれているんですよね。僕は声という一つのパーツしか渡せないので、100%自分の演技プランではダメなんです。本国の方の声はすごく高かったので作り込もうかなとも思ったのですが、ディレクターさんと相談した結果そこまで作らずに、地声よりはちょっと高いぐらいの声で軽快さを意識して当てました。
キャラクターの表情では困っているかと思ったら笑っていたりして難しさもあったんですが、そのギャップも利用していろんな表現をトライさせていただきました。
――印象的なシーンはありますか?
小さくて軽快なキャラクターなので、とにかく早口なんですよね。良心についてまくし立てて説明するシーンがあるんですが、ピノキオとの信頼関係を築くために努力している感じがして、一生懸命さがすごく記憶に残っています。
赤ん坊のようなピュアなピノキオに、親子のような、兄弟のような感じで伝えていて。彼自身はきっとマイペースにしゃべっているんだろうけど、そこに愛を感じました。
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