――“高校生あるある”でお馴染みの土佐兄弟ですが、学生時代のお二人は、どんな生徒でしたか。
有輝:僕は割りと動画のままです。明るい感じ。
卓也:僕は“高校生あるある”の動画には出ていないんですが、学校行事にすごく熱い人間でした。文化祭ではステージに立って、バンドをやったりフィーリングカップルを企画して台本を書いたり。体育祭とか修学旅行も率先して盛り上げていくタイプだったので、今回こういう文化祭ができるのはうれしいし、当時の熱いノリを再現したいなと思っています。
――動画では高校生ではない有輝さんが“高校生あるある”を演じているわけですが、今の学生と“あるある”の感覚がズレるようなことはありませんか。
有輝:「袖からイヤホンを出して頬杖をつくように音楽を聞いてるやつ」みたいなものをやると、コメント欄で「今はBluetoothですよ」と言われたりはします。そうすると僕らと同い年ぐらいの人が「え、まじ?」みたいな反応をするんですよね。
――“高校生あるある”はいわゆるZ世代に刺さっている印象がありますが、“あるある”と感じるのは同世代なわけですよね。
有輝:そうですね。でももともと、Z世代に向けてやっていたというわけではないんです。同い年くらいの人が「あったな〜」と思ってくれればいいなと思っていたんですけど、現役の高校生にも「わかるわかる」ってなるポイントがあったみたいで、動画をきっかけに僕らを認知してくれたり、支持してくれたりしていて。「あまり変わってないんだな」とは思いましたね。
――お二人は実の兄弟でお笑いをやっていますが、家庭での関係との違和感はないものですか。
有輝:そうですね。
卓也:物事を面白がるポイントが、ずっと一緒だったと思うんですよね。前から、近所のおじさんが言っていたことに僕らだけが笑っていたりするようなところがありました。だから違和感はないです。コンビを組む前は「兄」と「弟」という役割分担だったわけですが、プロの芸人になってすぐの頃はまだ役割分担ができていなかったんですよね。でも最近では、例えば動画だったら有輝が「ネタを考えて演じる」、僕が「撮影して編集する」という風に、明確な役割分担ができたんです。自分がやるべきことがわかったことで、兄弟としての関係性とあまり変わらずにいられているのかなと思いました。
――お二人は子どもの頃から今のような関係性なんですか。
卓也:有輝が中学生で、僕が大学生の時も、ゲームを一緒にやって夜中にラーメンを食べに行って、みたいな。あまり変わってないかもしれないです。
有輝:小さい頃からずっとこの距離感で、そのまま大人になった感じ。喧嘩することもなかったですね。
卓也:7歳差だと中学1年生と小学1年生なので、物を取り合って喧嘩するとかもないんですよ。
有輝:体の大きさも真逆なんですよね。お下がりも着れないし。一般的な兄弟のあるあるは全然分からないんです。
卓也:子ども頃は無邪気に引っかかれたりすることもあったんですが、僕は中学生で体もでかかったので、やり返すわけにいかないんですよ。親にも「あんたが手をあげたら死んじゃうかもしれないからやめなさい」と言われていました。